紙に押した後のインクのにじみに、深い味わいを感じる「消しゴムはんこ」。長浜市・湖北町に住む伊藤さんは、その作家です。元々、グラフィックデザイナーとして活躍されていた伊藤さんですが、1本のカッターのみで消しゴムを彫るという、シンプルかつ奥行きのある世界に次第に引き込まれたそう。実は歴史あるお寺の跡継ぎでもある伊藤さんの渾身の作品「阿弥陀如来」は、そのあまりの緻密さに、はんこであることを忘れてしまいます。

長浜市の観光地「黒壁スクエア」のほど近くに、築100年以上の建物を利用したイタリアンがあります。名店で修業を積んだ、新進気鋭の市山シェフが生み出す究極のコースが「シェフズテーブル」。シェフ自らがお客さんの目の前で、楽しい解説を交えながら調理をしてくれます。滋賀名物「鮒ずし」を、一口タルトにアレンジしたり、近江鶏を煮込み、一番だしと合わせて黄金スープにしたり…食材の宝庫・長浜と、シェフのほとばしる感性の見事なコラボレーションです。