バックナンバー

『コパン・ドゥ・フロマージュ』 宮本喜臣さん

2018512日(土) 午前11時

本場も認めた!ナチュラルチーズの味や魅力を引き出すプロフェッショナル

『コパン・ドゥ・フロマージュ』 宮本喜臣さん

和歌山県紀の川市にある、ナチュラルチーズ専門店「コパン・ドゥ・フロマージュ」。お店には本場ヨーロッパから取り寄せた多彩なナチュラルチーズが並びます。
店を営むのは宮本喜臣さん。実はチーズの本場イタリアから日本でただ一人 “チーズ洗練士”として認められた、チーズのプロフェッショナルです。

チーズ洗練士とは、スパイスやハーブなど様々な食材でチーズに風味づけをする職人のこと。店に並んでいるチーズもそのほとんどが宮本さんが手を加え、より美味しく生まれ変わっています。例えば、普通は白カビに覆われているカマンベールは、醤油のもろみに漬け込み、茶色い仕上がりに。他にも、ハーブを塗り込んだ青いチーズや、酒粕が上品に香るチーズなど、どれもここでしか味わうことの出来ない品ばかりです。それを求めて関西中からお客さんが訪れ、料理人からの注文もあとを絶ちません。

もともとワインとチーズが好きだった宮本さん。自分のお店を開くにあたり、『ふるさと和歌山の味を世界に発信したい』と、和歌山の味覚にこだわったオリジナルチーズを開発するように。これまでも金柑や山椒の実、梅干しや醤油など、様々なチーズを生み出してきました。

そんな宮本さんが、この春、新たなチャレンジに挑みます。それは「お茶とチーズ組み合わせ」。お抹茶に合うチーズを作ろうというのです。
茶人・梅原宗直さんと共に、世界遺産の高野山で茶会を開き、世界中からの訪れている人にチーズとお茶を味わってもらおうという試み。そのために生み出したのは、串本から取り寄せた「ゆずオイル」を使った、和菓子のようなチーズでした。

日本で唯一人の「チーズ洗練士」の挑戦に密着しました。

  • 写真
  • 写真
  • 写真
  • 写真
コパン・ドゥ・フロマージュ
概要チーズ洗練士が営むナチュラルチーズ専門店
住所和歌山県紀の川市桃山町調月769-136
電話番号0736-60-7175
営業時間午前10時から午後4時まで
定休日日曜・月曜・木曜
備考チーズは電話もしくはメールにてお取り寄せもできます。

詳細はホームページまで
https://www.copain-f.com
勝僖梅 本店
概要宮本さんとコラボしたチーズを販売する梅干し専門店
住所和歌山県和歌山市西高松1-5-24
電話番号073-427-7557
営業時間午前9時~午後7時
定休日年中無休(12/31~1/2を除く)
備考番組でご紹介した梅のチーズは「梅チーズ デザート仕立て」(972円・税込み)として本店と近鉄和歌山店にて数量限定で販売いたします。

詳細はホームページまで
http://www.shoki-bai.co.jp
トラットリア・フィオッキ
概要北イタリアの郷土料理と創作イタリアンのお店です。
住所東京都世田谷区祖師谷3-4-9
電話番号03-3789-3355
営業時間ランチ 午前11時30分~午後1時30分(L.O.)
ディナー 午後6時~L.O./Close不定
定休日水曜(ほか臨時休業あり)
備考番組でご紹介したモロマッジョのフルコースは特別メニューです。普段はご提供しておりません。

詳細はホームページまで
http://www.fiocchi-web.com
高野山 惠光院
概要宿泊や昼食も楽しめる宿坊です。
住所和歌山県伊都郡高野町高野山497
電話番号0736-56-2514
備考詳細はホームページまで
http://www.ekoin.jp
茶人・梅原宗直さん
概要和歌山を拠点に日本茶の普及活動を行っています。
備考高野山の宿坊・恵光院にて毎週木曜~日曜に抹茶体験会を開催しています。
WEBショップ「和真庵」で茶器やお茶も販売しています。

詳細はホームページまで
https://www.washinan-shop.com(和真庵)

各ページに掲載している内容は、取材・放送時点のものです。消費税率移行に伴う価格変更等についてご留意下さい。

バックナンバー

次回の放送

浅田晶久さん 『浅田製瓦工場』 京都市伏見区

2025524日(土) 午前11時

最後の京瓦職人

浅田晶久さん 『浅田製瓦工場』 京都市伏見区

京都市伏見区。この地で110年以上、瓦を作り続けている『浅田製瓦工場』。現在、京都でただ一人、「京瓦」を製造しているのが、三代目の浅田晶久さん。「京瓦」の神髄は「磨き」と呼ばれる技法。金属のヘラで丁寧に磨き上げ、重厚な光沢と深い鈍色の風合いを持たせる伝統の技術です。浅田さんの手掛けた瓦は、歴史ある寺社や建物の屋根を飾っています。

そんな「京瓦」も、時代と共に需要が激減。かつて京都に十数軒あった瓦工場は、今やここだけ。後継者もおらず、厳しい状況が続いています。「それでも後に残していかなあかん」。伝統を次の世代へ繋げたい。喜寿を目前にしても、休むことなく「京瓦」の可能性と未来への道を追求する浅田さん。しかし今、ある大きな決断を迫られていました。

先月、開幕した大阪・関西万博。「関西パビリオン」の中の京都ゾーンの床と壁を覆う素材として使われたのが「京瓦」です。瓦製作を監修したのが、浅田さん。オファーしたのは、空間デザインを担当した彫刻家の名和晃平さんです。「京瓦のおかげで、ここは静謐な空間になりました」。

浅田さん、屋根がダメなら床や壁にと、京瓦の未来のために、新たな可能性に挑みます。「これ、アインシュタイン・タイルといって、床に敷く」。不思議な形の13角形。早速、デザイン会社から発注がありました。その枚数、1840枚。一枚一枚、想いを込めて仕上げていきます。納品するのは東京都内のオフィス。さて、どんな空間になったでしょう。

切なる思いで、京瓦を残す道と、後継者を探し続けてきた浅田さん。しかし経営は厳しく、人材の採用すらままならないのが現実です。そこで昨年12月、大きな決断に踏み切りました。それは114年の歴史を持つ『浅田製瓦工場』の経営権の譲渡。

同じ未来を見据え、経営権の譲渡にむけて共に歩んできたのは、息子の憲和さんです。憲和さんが2年以上かけて探したのが、京都指定伝統工芸品の「事業再生と企画運営」を行う会社でした。しかし新体制に向けての大切なミーティングで、親子は激突します。心の整理がつかない父親の姿勢を見て、憲和さんがぶち切れました。「何が残したいや!全部自分で潰してるやんけ!必死やねんこっちは!」

  • 写真
  • 写真
  • 写真
  • 写真

各ページに掲載している内容は、取材・放送時点のものです。消費税率移行に伴う価格変更等についてご留意下さい。

バックナンバー