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橋本健次さん

2020411日(土) 午前11時

京都の桜に魅せられたフリーカメラマン

橋本健次さん

豊臣秀吉が歌に詠んだ醍醐寺の桜や、坂本龍馬が幕末の志士たちと愛でた嵐山の桜、川端康成や谷崎潤一郎の名作に登場する平安神宮の桜など、京都の桜は様々な物語を秘めています。そんな桜を40年以上にわたり撮影しているのが、プロカメラマンの橋本健次さん。京都を代表する“桜カメラマン”として知られています。

橋本さんは桜を中心に京都の様々な風景を撮影。これまでに撮影した桜の写真は5000点以上、京都の風景写真は4万5000点ほどあり、数多くの写真集を出版。JR東海や京都市、企業などのポスターに使われることもしばしばです。

京都で生まれ育った橋本さん。子どもの頃から写真が趣味で、就職後もアマチュアカメラマンとして活動し、二科展の写真部門で幾度も入選する腕前に。そして31歳の時、小さい頃からの夢だったプロカメラマンの道に進むことを決めたといいます。以来40年以上にわたり、京都の桜や風景、自然をテーマに撮影。今では京都を代表するカメラマンのひとりになりました。

いよいよ、桜の季節が到来し、撮影シーズンがスタートしますが、実は橋本さんにはある考えが…記録的な早さで満開を迎えている今年の桜。3月末まで開催している自らの桜の写真展に、今から撮影する桜、つまり令和最初の桜の写真を飾ることを思いついたのです。

最終的に今年の一枚に選んだのは、東山区にある泉涌寺の山桜。令和の桜も飾られた写真展にはお孫さんたちもかけつけ、思わず頬がほころんだ橋本さんでした。

京都の桜を追い続けるカメラマンに密着しました。

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朝日カルチャーセンター京都教室
概要プロカメラマン・橋本健次さんによる写真講座。風景の切り取り方、色彩や露光補正などを学べる。
住所〒604-8005 京都市中京区河原町三条上ル京都朝日会館8階
電話番号TEL:075ー231-9693
FAX:075ー255-4784
備考受講料(全6回) 15,840円(税込)
詳細は橋本健次公式HPを参照
https://photo-hashimoto.jimdofree.com/
AMS写真館 写真講座
概要プロカメラマン・橋本健次さんによる写真講座。風景の切り取り方、色彩や露光補正などを学べる。
住所〒604-8425 京都市中京区西ノ京銅駝町48 A’BOX
電話番号TEL:075ー841-1470
FAX:075ー811-0282
備考受講料(1回ずつの受講が可能) 2,500円(税別)
詳細は橋本健次公式HPを参照
https://photo-hashimoto.jimdofree.com/

各ページに掲載している内容は、取材・放送時点のものです。消費税率移行に伴う価格変更等についてご留意下さい。

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網野篤子さん 京都市

2025712日(土) 午前11時

ガラス細工で作るリアルな金魚

網野篤子さん 京都市

ガラス工芸の博物館で開催されていた「超絶技巧 硝子展」。ここで注目を浴びたガラス細工が…夏の風物詩、金魚。細部まで再現されたガラス細工の金魚は、まるで生きているような躍動感があります。まさに「超絶技巧」。この金魚の作品を作っているのが、ガラス作家の網野篤子さん。彼女が金魚をガラスで表現する理由、それは「金魚が大好きだから」。

京都の深泥池のほとりに、この地で生まれ育った網野さんのアトリエがあります。網野さんはバーナーワークという技法で、色ガラス棒を素材に20年以上、金魚を作っています。とにかくリアル。本物と比べてみても、その再現性に驚かされます。品種ごとに異なるシルエットや、ヒレの微細な特徴まで、見事に再現されています。では、その作品制作を見せてもらいましょう。

様々な色のガラス棒をバーナーで溶かして形にしてゆきます。溶けたガラスが垂れぬようつねに回転させ、温度を均一に保ちます。温度差ができると、ガラスが割れてしまうので、この調節がとても難しい。ガラスを継ぎ足し、先の細いピンセットでひれの膜を作り、尻びれ、尾ひれと、様々な器具を駆使して、本物に近づけてゆくのです。時には金箔や銀箔を使うことも。

網野さんは、ガラスの金魚を美しく仕上げるため、日々、研究を重ねています。やって来たのは、金魚の一大生産地・大和郡山。養殖のプロの話を聞き、様々な種類の金魚を見て、創作の源にしています。今日のお目当ては「大阪らんちゅう」。江戸時代から大阪を中心に、広く飼われた品種で、太平洋戦争の時代に絶滅の憂き目に遭いました。近年、愛好家たちが力を尽くし、見事、復活したそうです。網野さんのガラス細工で表現した「大阪らんちゅう」とは?

この日、網野さんに東京での展示会のオファーが舞い込みました。そこで新作を披露することにしたのです。挑戦するのは「ピンポンパール」という金魚。その名のとおり、まるでピンポン玉のように金魚です。網野さんはピンポンパール専門店を訪ね、じっくり見学して、創作のヒントを得ました。初めて表現する「ピンポンパール」、はたして納得のいくガラス細工に仕上がるのでしょうか。

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