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「竹工房 喜節」 細川秀章さん

20201114日(土) 午前11時

人気の竹籠バッグを生み出す京都の竹工芸職人

「竹工房 喜節」 細川秀章さん

多くの伝統工芸が受け継がれてきた京都。竹工芸もその一つです。そんな竹工芸の技と新しい感性で4カ月待ちの竹籠バッグを作っているのが、竹工芸職人の細川秀章さん。工房は世界遺産・二条城の近くにあり、和服にも洋服にも合う美しいデザインが人気です。

セミオーダーでさまざまなバッグを製作。持ち手に真田紐を使い、「網代編み」という技法で籠にした竹籠のセカンドバッグは、全国の伝統工芸品を集めた公募展でグランプリの内閣総理大臣賞を受賞。そのほか、旅行に使えるような大型のトランクケースや、クラッチバッグなど、いずれも工芸的な美しさと機能性を兼ね備えた逸品を生み出しています。
細川さんの竹籠バッグは、竹を割る作業に始まり、様々な細かい工程を経て、外側を完成。妻の貴子さんが作る内装部分を取り付け、出来上がりです。

細川さんは31歳で会社を辞め、京都伝統工芸大学校に入学し、2年間、竹工芸を学びました。しかし、卒業しても人を雇う余力のある工房はなく、共同の工房で職人として仕事を始めました。仕事の柱になるような商品作りが必要だと考えたのが、竹籠バッグだったのです。その完成には、およそ450年続く真田紐の専門店を営む十五代店主の支えがありました。
竹籠バッグが軌道に乗り、自らの工房を構えることができた細川さん。昨年4月には弟子も受け入れました。それは竹工芸の未来を考えてのこと。「伝統工芸を未来につなげたい」という共通の思いを抱く仲間とともに、伝統工芸を知ってもらう活動も行っています。

そんな細川さんが新たに竹籠のトートバッグ作りに挑戦。使うのは、竹そのものが京都の伝統工芸品に指定されている「京銘竹」です。
「京銘竹」にデニム生地を合わせることを考え付いた細川さん。高級感とカジュアルさをあわせもつ、独特の逸品が出来上がりました。
伝統に新たな息吹をもたらし、次世代に伝える竹工芸職人に密着しました。

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竹工房 喜節(きせつ)
概要人気竹籠バッグを生み出す、竹工芸職人 細川秀章さんの工房
住所京都市上京区下立売通千本東入下る中務町486-66
電話番号075-406-0919
定休日不定休 ※来店の際は電話にて要確認
備考詳細は「竹工房 喜節」のブログまで
http://takekisetsu.blog.fc2.com

商品は注文を受けてからの製作になります。
商品の注文は電話又はブログのメールフォームから。
京ころも 久住(ひさずみ)
概要細川さんのバッグを展示する企画展を開催した京都のギャラリー
住所京都市中京区二条新町715
電話番号080-9489-5698
営業時間11:00~18:00
定休日日曜・祝日・第二土曜
備考詳細はホームページまで
http://www.hisazumi.co.jp
真田紐師 江南(えなみ)
概要十五代店主 和田伊三男さんが営む、真田紐を製作・販売するお店
住所京都市東山区問屋町通り五条下ル二丁目上人町430
電話番号075-531-5429
営業時間10:00~17:00
定休日水曜
備考詳細はホームページまで
http://www13.plala.or.jp/enami
二鶴工芸(ふづるこうげい)
概要細川さんのクラッチバッグの中の生地を作っている、金彩工芸職人 上仲昭浩さんの工房
住所京都市南区吉祥院宮の西町3
電話番号075-314-7579
営業時間9:00~18:00
定休日日曜・祝日
備考詳細は「二鶴工芸」のブログまで
https://blog.goo.ne.jp/hudurukougei

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植松将太さん 『アビタコロ』 大阪・北浜

2025628日(土) 午前11時

地元の食材にとことん拘ったイタリアンのシェフ

植松将太さん 『アビタコロ』 大阪・北浜

大阪の中心部から車でおよそ1時間。豊かな自然と歴史を感じられる南河内郡河南町では、野菜をはじめ新鮮な食材が多く作られています。その河南町で生まれ育ったイタリアンのシェフ、植松将太さんは、河南町の食材に拘り、唯一無二の料理でお客さんを驚かせています。

料理人ひとすじ20年の植松シェフ。7年前に独立し、北浜駅近くに、『アビタコロ』というお店を構えています。イタリア語で「小さな家」という意味だそう。ある日のディナーを紹介しましょう。イタリアンを原点に河南町の食材と、世界各地の調理法を組み合わせたメニューは、独創的でとても美味しいと評判になっています。店は独立前からの同僚、パティシエの柳田さんと2人で切り盛りしています。

植松シェフの朝は、二人の可愛い娘を送り出すことが日課です。見送りが終わると河南町にある「道の駅かなん」で今朝採りされた新鮮野菜を仕入れます。小規模農家が多く、河南町の作物は少量多品種なのが特徴です。さらに、河南町の養鶏場へ。飼育環境に拘り、餌に拘って作り上げた平飼い有精卵は、多くの料理人たちに愛されています。

6月の初め、この日は特別なイベントを準備中。オープンからシェフをサポートしてきたパティシエの柳田さんを主役に、デザートのコースを任せたのです。さて、お客さんの反応は?

植松シェフの原点、それは「料理人は社会でもっと大きな存在になれる」という思い。料理人が率先して地域貢献の先頭に立てば、未来は変わっていく。そこで、河南町の魅力を地元の人にも気づいてもらうため、自らクッキングスクールを開催しました。参加者の中には、河南町で野菜を作る生産者の方もいます。さて、河南町の野菜を使った夏野菜の米粉パスタとは、一体どんなメニューなのでしょう。

植松シェフの指導を受けながら、料理を作る参加者たち。いつも食べている野菜が本格イタリアンに大変身です。さあ、そのお味は?さらに、シェフが用意したサプライズとは?

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