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「オルト・ミーオ」 本田陶子さん

202126日(土) 午前11時

一念発起!元看護師が営むイタリアン

「オルト・ミーオ」 本田陶子さん

兵庫県豊岡市。日本海に面する竹野海岸は、国立公園やジオパークに属する歴史ある海岸です。そんな海岸からすぐに、一軒の料理店「オルト・ミーオ」があります。イタリア語で「うちの畑」という意味。 この店を切り盛りする本田陶子さんは、看護師から転身した料理人です。

大阪・堺市に生まれ育ち、大阪府内の病院で27年間、看護師として勤務。料理人となったのは子どもたちの多い病棟を長く経験したことがきっかけでした。子どもたちの食事の世話をしていく中で食への意識が高まったといいます。

料理の道に入る決心をしたのは今から5年前。婚約をきっかけに病院を退職、夫の故郷の豊岡に移住することになりましたが、結婚前にイタリアに料理人として修行に出ます。イタリアで短期の料理学校に入って、そこからシエナやナポリの店で1年間下働きを続けました。20歳の料理人たちと一緒に夜中まで料理漬けという厳しいレストランや山奥のペンションのようなところで働き、2年間の修行を経て帰国、豊岡へ移住しました。

結婚して、すぐに豊岡市内で「オルト・ミーオ」をオープン。その後、より広い店舗で多くの人に楽しんでもらいたいと、去年6月に今の場所に移転しました。実は本田さん、チョークアートの作家としても活躍。作品が店内を彩っています。

コロナ禍の今は、初心にかえって新しいメニュー開発の真っ最中。地元の魚介を使ったラビオローネというパスタを作ります。料理の道に入った時、本田さんが一番お世話になった三宮「a la japonaise Fuku」の福井シェフのアドバイスを受けながら試行錯誤を繰り返し、ついに「オルト・ミーオ」の新しい名物になりそうな一皿が出来上がりました。

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オルト・ミーオ
概要元看護師のイタリアンシェフ・本田陶子さんがシェフを務めるお店。地元竹野の魚介や、豊岡の野菜・ハーブなどをふんだんに使ったパスタが魅力。
住所兵庫県豊岡市竹野町竹野50-12 北前館1F
電話番号0796-47-2020
営業時間ランチ 11:00~15:00(L.O.14:30)
カフェタイム 15:00~17:00
夜ディナーコース 17:00~(要予約)
日曜営業
定休日水曜
備考パスタランチ 1,380円
新型コロナウイルス感染拡大により、営業時間・定休日が記載と異なる場合がございます。ご来店時は事前に店舗にご確認ください。
ア ラ ジャポネーズ フク(a la japonaise Fuku)
概要本田シェフが料理を学んだ福田シェフが昨年オープンしたお店。20年以上のフレンチとイタリアンの経験を生かし、幅広い年齢層をもてなしている。
住所兵庫県神戸市中央区中山手通1-15-7 東門エースタウンビル1F
電話番号078-945-8900
営業時間17:00~22:00
定休日不定休
備考新型コロナウイルス感染拡大により、営業時間・定休日が記載と異なる場合がございます。ご来店時は事前に店舗にご確認ください。

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上田京子さん 奈津子さん 『金彩上田』 京都市北区

2025614日(土) 午前11時

伝統工芸「金彩」を令和に受け継ぐ職人親子

上田京子さん 奈津子さん 『金彩上田』 京都市北区

光煌めく繊細なアート作品に、耳元で輝くイヤリング、華やかな色合いのスカーフ。これらはすべて、日本が世界に誇る伝統工芸「金彩」を施したアイテム。「金彩」とは、着物に金や銀の箔を糊で貼り付け、煌びやかに装飾する技法です。唯一無二の美しさで古くから友禅に活用されてきましたが、和服離れとともに、その技法を知らない人が増えています。そんな「金彩」を未来に繋げるために奮闘する親子に密着しました。

京都市北区にある工房『金彩上田』。営むのは金彩職人の上田京子さんと娘の奈津子さんです。友禅の世界では、絵付けと金彩が分業されることが多いのですが。絵を描くのが大好きな奈津子さんが一からデザインし、完成まで一貫して行うのが『金彩上田』流。その親子による、高度な技法を実際に見てみましょう。

京子さんはリペア技術の高さにも定評があります。下書きから絵付け、仕上げに金彩を施して修復は終了。他にも、着物の経年劣化による色褪せや箔の剝がれなど、状況は千差万別。修復には経験と熟練の技を要します。

18歳で京友禅の工房に入り、技術を習得した母・京子さん。職人の母の背中を見て育った奈津子さんでしたが、家業を継ぐ気はなく、ブリティッシュ系のアパレル会社に就職します。しかし、バブル崩壊後、ガクンと仕事が減った京子さんは、「もっと時代に合わせた多様なデザインに金彩を施せるのでは?」。そして「新しいモノづくりができるなら面白そう」と考えた奈津子さんと二人で、工房『金彩上田』を立ち上げたのです。

新しい金彩に挑む奈津子さんには、タッグを組むディレクターがいます。イタリアと日本の素材を組み合わせたファッションブランド「レナクナッタ」の大河内愛加さんです。『金彩上田』とコラボしたイヤリングやシルクのスカーフは、販売すると、たちまち完売する人気商品となっています。なぜ大河内さんは、上田さんとコラボしようと考えたのでしょう。

「少しでも多くの人に金彩を知ってもらいたい!」様々な素材で新作に取り組む奈津子さん。それ以外にも、親子の挑戦はまだまだ続きます。

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