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南あわじ市 「YOKACHORO FOOD BASE」 角田大和さん

202194日(土) 午前11時

フードロスをなくしたい淡路島の缶詰工房

南あわじ市 「YOKACHORO FOOD BASE」 角田大和さん

兵庫県淡路島の南端、鳴門海峡を臨むうずしおの町に今、話題を集める専門店があります。
缶詰と瓶詰を作る工房です。主宰するのは、「ヨカチョロ・フード・ベース」オーナーシェフの角田大和さん。シェフが缶詰?角田さんは料理店を持たず、ここで加工食品を生産しています。しかもその中身は、淡路島で採れた野菜や魚。どれも新鮮で美味しいことで、一種ブランド化しています。しかし形や数が揃わなかったり、傷があったり、沢山獲れ過ぎたり、コロナ禍の影響だったりで、廃棄されるしかないものが。角田さんは、そんな食材を買い取って、缶詰にしているのです。

たとえば鰆。淡路の鰆は高級魚ですが、コロナ禍で出荷できず、漁師さんも困っていました。
そこで角田さんは、アシの早いこの魚を水揚げしてすぐに捌いてもらい、鳴門の昆布だし、天日塩、有機醤油で味付けて、極上のツナ缶に仕上げました。
鯛も飲食店が仕入れないので売れません。でも漁師さんが鯛を獲らないと、増えすぎて、鰯や鯵の産卵場が荒らされるのです。角田さんはこの鯛も、様々な食品に加工して、めちゃめちゃ美味しい缶詰を作りました。

魚だけではありません。淡路島といえば玉ねぎですが、春先に出てくる葉玉ねぎは、柔らかくてみずみずしく、別格の味わい。でも葉付きにすると傷みやすいので、出荷時には切り落とされてしまいます。この葉っぱを使って、角田さんは旨味爆発のディップ・ドレッシングを作ってみせました。

角田さんは広島出身。大学で農業と流通を学ぶうち、もっと掘り下げたいと野菜を取り扱う会社のレストラン部門で働くことに。そこで野菜の取り扱いや、調理保存方法を習得します。
その後、丹波篠山で飲食店を営んでいた時にフードロスを目の当たりにした角田さんは、廃棄される食材を使って加工食品を作ろうと思い立ったのです。
淡路島を選んだ理由はいたってシンプル。「食材を取り寄せるとコストがかかる。食の宝庫、淡路島なら、何でもそこにあるから」
今では様々な生産者から、相談を受けるようになりました。トウモロコシを使った新商品や、淡路島を代表する夏の味覚、ハモ。さて、どんな缶詰に仕上がったのでしょうか?

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YOKACHORO FOOD BASE(よかちょろフードベース)
概要角田さんが営む淡路島の旬の食材で作る缶詰や瓶詰を販売するお店。
備考オンラインショップサイト
https://yokachoro.shop                                                                                インスタグラム
https://www.instagram.com/yokachoro2015                                     LINE公式アカウント
https://lin.ee/2TXUSZt
お食事処 お多福
概要角田さんにサワラの缶詰を依頼した橋詰さんが営む、生サワラ丼が人気の食堂。
住所兵庫県洲本市五色町都志174-1
電話番号0799-33-0341
営業時間11:00~21:00(L.O.)
定休日日曜
備考詳細はホームページまで。
https://awaji-otafuku.com
THE MARKET grocery(ザ マーケット グロッサリー)
概要角田さんの缶詰や瓶詰を販売している食のセレクトショップ。
住所大阪市阿倍野区阿倍野元町6-29
営業時間11:00~19:00
定休日無休
備考詳細はホームページまで。
https://themarketjp.org
樂久登窯
概要併設するカフェで角田さんの商品や商品を使ったかき氷を販売している窯元。
住所兵庫県洲本市五色町鳥飼浦2667-2
電話番号070-1849-0726
営業時間10:00~17:00
定休日火曜・水曜
備考詳細はホームページまで。
https://rakutogama.base.shop
鳴門オレンジのかき氷は販売が終了しています。

各ページに掲載している内容は、取材・放送時点のものです。消費税率移行に伴う価格変更等についてご留意下さい。

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次回の放送

田村和儀さん 『wavie』 京都・花園

20251115日(土) 午前11時

日本最大級の若手料理人コンペティションに挑むフレンチシェフ

田村和儀さん 『wavie』 京都・花園

大阪・関西万博閉幕が迫る10月4日。大阪市内で繰り広げられていた若手料理人たちの熱き戦い「RED U-35」。35歳以下の若き才能を発掘する、日本最大級の料理人コンペティション。厳しい審査を勝ち抜いた一人の若き料理人が、万博でのファイナルに向けて挑みます。磨き抜いた技術と想像力を武器に頂点を目指す、そのシェフに密着しました。

京都市右京区。妙心寺に近い閑静な住宅街に去年11月にオープンしたフランス料理店『wavie』。昼夜共に完全予約制。8席のみのカウンターに立つのは、オーナーシェフの田村和儀さんと、妻の未有生さん。料理は旬を大切にしながら、意外な食材を掛け合わせるなどして、新たな味わいを創造。お客様からも大好評です。

田村和儀さんは1993年、大阪府生まれ。高校卒業後、辻フランス・イタリア料理マスターカレッジに進学。フランス料理に惹かれていきます。大阪のフランス料理店で6年半、若くして京都市内のホテルの総料理長に就任。未有生さんと出会います。そして自分自身の料理を追求するために独立、2024年11月29日、『wavie』をオープンし、たちまち評判となりました。

その田村さんが挑戦しているのが、「RED U-35」。35歳以下(ジャンル不問・プロ限定)で、次世代を担う料理人の発掘・育成を目的とするコンペです。料理技術だけでなく、発想力や表現力、人間性、将来性、などが審査されます。今年の応募者数は511名。田村さんは一次、二次、三次審査を突破して、9名のファイナリストに選ばれています。最終審査を控え、田村さんが出すメニューとは?

田村さんには、師匠といえる存在があります。靭公園のそばにあるフランス料理店『ディファランス』の藤本義章シェフです。ホテルのレストラン在籍中に数々のコンクールで入賞、2013年に独立すると翌年、ミシュランの一つ星を獲得。田村さんの挑戦にインスパイアされて、自らも国際的な料理コンクールに挑んでいるという藤本さん。藤本さんから見た田村さんという料理人はどんな人?また、調理審査へのアドバイスは?

10月4日、決戦当日。持ち時間1時間で13人分の料理を作ります。時間をずらして、1人ずつ調理。アシスタントは調理師学校の学生。味だけでなく、調理の手際や試食での質疑応答などすべてが審査の対象です。事前の抽選で田村さんは9人中、8番目。合格すれば、5人が決勝へと進みます。実技試験を終えての、田村さんの手ごたえは?

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