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和田直子さん 滋賀県大津市 「畑のハナタバ/八百屋さざなみ」

202293日(土) 午前11時

滋賀の野菜の普及に頑張る野菜ソムリエ

和田直子さん 滋賀県大津市 「畑のハナタバ/八百屋さざなみ」

モデルのSHIHOさんが「滋賀国際親善大使」に就任する際、知事が手渡して話題になったブーケがありました。滋賀の野菜だけで作られた「ベジフルフラワー」です。

滋賀県大津市にあるレストラン『グリル漣(さざなみ)』。話題のブーケを作った人は、ここにいます。和田直子さん。「ベジフル」とは、ベジタブルとフルーツを合わせた言葉で、滋賀の野菜畑をイメージしています。美しい花束ですが、勿論すべて食べられます。和田さんは、野菜の名前や料理法を記したカードを添えて、依頼主に手渡すのです。

シェフの夫、和田直樹さんが経営する『グリル漣』の人気メニューは鉄板で焼く「近江牛のステーキ」や舌でとろける「近江牛の握り」。和田直樹さんは、近江牛を扱って20年の大ベテラン。しかし人気があるのはステーキだけではありません。「ここのサラダがとにかく美味しい」とお客さん。野菜の目利きは、奥さまの和田直子さん。生粋の滋賀っ子である直子さんは、野菜ソムリエのさらに上位である「野菜ソムリエプロ」の資格を持つ、野菜のエキスパートなのです。結婚後に大病を患った直子さんの、野菜にかける熱い想いとは?

「滋賀の野菜は、みずみずしくて味も濃い」と和田さん。使う野菜は、滋賀の農家に自ら足を運んで仕入れます。ある日の仕入れは、アクやエグみが少ない「吉川ゴボウ」に、ブルーベリー、珍しい白いイチジクなど、精力的に畑を巡ります。また和田さんは去年から、露天の『八百屋さざなみ』の出張展開も始めました。珍しい野菜に、地元のお客さんも興味津々。野菜情報の発信基地として、話題のスポットになっています。

大勢の生産者と交流するうち、「過酷な環境から野菜は生まれる」と知った和田さん。巨大台風でハウスを壊され、悲しむ生産者を見て、「ベジフルフラワーで野菜の普及に貢献しよう」と考えたのです。様々な場所でワークショップを開催して、ベジフルフラワーの楽しみ方をレクチャーしています。そんな和田さんに琵琶湖のリゾートホテルから、採れたて野菜でベジフルフラワーを作り、それを使ってシェフが料理を振舞う、というイベントのオファーが来ました。

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畑のハナタバ
概要滋賀の野菜やフルーツを使ったベジフルフラワーの制作・販売・ワークショップ開催。
備考ホームページ
https://www.hatake-no-hanataba.com/

インスタグラム
https://www.instagram.com/_wadanaoko_/
グリル漣(さざなみ)
概要近江牛・近江野菜を味わえるレストラン。
住所滋賀県大津市馬場1丁目14-18
営業時間ランチ11:30~14:00 ディナー17:30~21:00 要予約。
定休日毎週火曜と第3月曜。
備考ホームページ
https://grill-sazanami.jp/

インスタグラム
https://www.instagram.com/grillsazanami/
八百屋さざなみ
概要滋賀県の農家から仕入れた野菜の直売。
住所滋賀県大津市末広町2-8 テラマチベース内
営業時間毎月第2・4火曜出店。
10:00~16:00 野菜がなくなり次第終了。
備考インスタグラム
https://www.instagram.com/yaoya_sazanami/

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浅田晶久さん 『浅田製瓦工場』 京都市伏見区

2025524日(土) 午前11時

最後の京瓦職人

浅田晶久さん 『浅田製瓦工場』 京都市伏見区

京都市伏見区。この地で110年以上、瓦を作り続けている『浅田製瓦工場』。現在、京都でただ一人、「京瓦」を製造しているのが、三代目の浅田晶久さん。「京瓦」の神髄は「磨き」と呼ばれる技法。金属のヘラで丁寧に磨き上げ、重厚な光沢と深い鈍色の風合いを持たせる伝統の技術です。浅田さんの手掛けた瓦は、歴史ある寺社や建物の屋根を飾っています。

そんな「京瓦」も、時代と共に需要が激減。かつて京都に十数軒あった瓦工場は、今やここだけ。後継者もおらず、厳しい状況が続いています。「それでも後に残していかなあかん」。伝統を次の世代へ繋げたい。喜寿を目前にしても、休むことなく「京瓦」の可能性と未来への道を追求する浅田さん。しかし今、ある大きな決断を迫られていました。

先月、開幕した大阪・関西万博。「関西パビリオン」の中の京都ゾーンの床と壁を覆う素材として使われたのが「京瓦」です。瓦製作を監修したのが、浅田さん。オファーしたのは、空間デザインを担当した彫刻家の名和晃平さんです。「京瓦のおかげで、ここは静謐な空間になりました」。

浅田さん、屋根がダメなら床や壁にと、京瓦の未来のために、新たな可能性に挑みます。「これ、アインシュタイン・タイルといって、床に敷く」。不思議な形の13角形。早速、デザイン会社から発注がありました。その枚数、1840枚。一枚一枚、想いを込めて仕上げていきます。納品するのは東京都内のオフィス。さて、どんな空間になったでしょう。

切なる思いで、京瓦を残す道と、後継者を探し続けてきた浅田さん。しかし経営は厳しく、人材の採用すらままならないのが現実です。そこで昨年12月、大きな決断に踏み切りました。それは114年の歴史を持つ『浅田製瓦工場』の経営権の譲渡。

同じ未来を見据え、経営権の譲渡にむけて共に歩んできたのは、息子の憲和さんです。憲和さんが2年以上かけて探したのが、京都指定伝統工芸品の「事業再生と企画運営」を行う会社でした。しかし新体制に向けての大切なミーティングで、親子は激突します。心の整理がつかない父親の姿勢を見て、憲和さんがぶち切れました。「何が残したいや!全部自分で潰してるやんけ!必死やねんこっちは!」

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