バックナンバー

西俊英さん 和歌山県紀の川市 「メゾン フルリール」

2022123日(土) 午前11時

和歌山の新鮮フルーツを使うパン職人

西俊英さん 和歌山県紀の川市 「メゾン フルリール」

大阪のハービスプラザで、人気のパン屋さんが関西各地から集まる「パンマルシェ」が開かれていました。このマルシェで注目されたのが、和歌山からやってきた『メゾン フルリール』です。柿をはじめ、旬のフルーツを使ったパン。すべて和歌山でとれたものです。このパンを作っているのが、店主、西俊英さん。フルーツ王国の和歌山では、収穫量日本一の柿や、旬のイチジク、桃など、一年を通して多彩なフルーツを楽しめます。

『メゾン フルリール』の店内では、40種類以上のパンが並びますが、すべてのパンを西さん一人で作ります。人気なのはやはり、店頭に並んだ途端に売り切れるフルーツのパン。完熟を使うため、作る上で特別な工夫がなされています。さて、それは?

お店の奥には、食事席があり、ランチタイムはすぐに満席。なぜなら、パンが食べ放題なのです。気前がよいサービスの裏には、パンとフルーツへの情熱がありました。さらに、料理も自分で作ります。オーダーを必死でさばく西さん、もうてんてこ舞いです。

こんなに忙しい西さんですが、食材へのアンテナは常に張っており、「いい生産者がいる」と聞けば、自らその農園に行きます。そこで手に入れたフルーツを使って、新たなパンを作るのです。「試作は一発合格」という「失敗しない男」、西さん。この日はイチジクと柿の新作を完成させました。店頭に並んだ新作の側には、可愛らしいイラストのポップが。描いているのは、奥様の裕美さん。彼女はプロの漫画家なのです。

和歌山で出会った二人でしたが、裕美さんに漫画の連載が決まり、上京。一緒に東京に来た西さんは、パン職人の道へ、名だたる店で5年間、修業を積みました。そして東京のフルーツは、和歌山の完熟採れたてのフルーツにはかなわない、と気が付き、今度は裕美さんを連れて和歌山に戻ってパン屋さんを開いたのです。

さて、クリスマスにむけて西さんの新作はシュトーレン。和歌山のドライフルーツを使ったシュトーレンですが、西さんは納得がいかず、何度も試作を繰り返します。「失敗しない男」が初めて見せる苦悩。さて、一体どんな結果になったのでしょうか。

  • 写真
  • 写真
  • 写真
  • 写真
メゾン・フルリール
概要和歌山のフレッシュなフルーツを使ったパンが大人気。
住所和歌山県紀の川市桃山町市場309-2
電話番号0736-66-3233
営業時間午前8時~午後6時(パン販売)
午前11時30分~午後4時30分(カフェ営業)
定休日月曜、火曜(祝日の場合は営業)
備考フルーツを使ったパン 300円~350円
ランチ 1,750円(パン食べ放題)
紀の実マリアージュ・シュトーレン 3,800円

JR和歌山線「船戸駅」より徒歩50分。

直近のイベント出店 12月4日(日)
「京都アバンティ」1階セントラルコート
午前10時~午後6時

ホームページ
http://www.boulangerie-fleurir.com/
トラットリア イ・ボローニャ
概要日本では珍しいイタリア・ピエモンテの伝統料理を楽しめる。
住所和歌山市十番丁19番地 Wajima十番丁ビル5F
電話番号073-422-8228
営業時間午後12時~午後2時
午後6時~午後10時
定休日火曜
第1・第3 月曜
備考ランチコース 3,500円~
ディナーコース 6,000円~

和歌山市駅から徒歩10分。

ホームページ
http://www.shokutsuna.jp/store/ibologna/

各ページに掲載している内容は、取材・放送時点のものです。消費税率移行に伴う価格変更等についてご留意下さい。

バックナンバー

次回の放送

網野篤子さん 京都市

2025712日(土) 午前11時

ガラス細工で作るリアルな金魚

網野篤子さん 京都市

ガラス工芸の博物館で開催されていた「超絶技巧 硝子展」。ここで注目を浴びたガラス細工が…夏の風物詩、金魚。細部まで再現されたガラス細工の金魚は、まるで生きているような躍動感があります。まさに「超絶技巧」。この金魚の作品を作っているのが、ガラス作家の網野篤子さん。彼女が金魚をガラスで表現する理由、それは「金魚が大好きだから」。

京都の深泥池のほとりに、この地で生まれ育った網野さんのアトリエがあります。網野さんはバーナーワークという技法で、色ガラス棒を素材に20年以上、金魚を作っています。とにかくリアル。本物と比べてみても、その再現性に驚かされます。品種ごとに異なるシルエットや、ヒレの微細な特徴まで、見事に再現されています。では、その作品制作を見せてもらいましょう。

様々な色のガラス棒をバーナーで溶かして形にしてゆきます。溶けたガラスが垂れぬようつねに回転させ、温度を均一に保ちます。温度差ができると、ガラスが割れてしまうので、この調節がとても難しい。ガラスを継ぎ足し、先の細いピンセットでひれの膜を作り、尻びれ、尾ひれと、様々な器具を駆使して、本物に近づけてゆくのです。時には金箔や銀箔を使うことも。

網野さんは、ガラスの金魚を美しく仕上げるため、日々、研究を重ねています。やって来たのは、金魚の一大生産地・大和郡山。養殖のプロの話を聞き、様々な種類の金魚を見て、創作の源にしています。今日のお目当ては「大阪らんちゅう」。江戸時代から大阪を中心に、広く飼われた品種で、太平洋戦争の時代に絶滅の憂き目に遭いました。近年、愛好家たちが力を尽くし、見事、復活したそうです。網野さんのガラス細工で表現した「大阪らんちゅう」とは?

この日、網野さんに東京での展示会のオファーが舞い込みました。そこで新作を披露することにしたのです。挑戦するのは「ピンポンパール」という金魚。その名のとおり、まるでピンポン玉のように金魚です。網野さんはピンポンパール専門店を訪ね、じっくり見学して、創作のヒントを得ました。初めて表現する「ピンポンパール」、はたして納得のいくガラス細工に仕上がるのでしょうか。

  • 写真
  • 写真
  • 写真
  • 写真

各ページに掲載している内容は、取材・放送時点のものです。消費税率移行に伴う価格変更等についてご留意下さい。

バックナンバー