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『Kyo gastronomy KOZO』 オーナーシェフ 野田耕三さん

2018120日(土) 午前11時

驚きの味とビジュアル!食べる人を圧倒する若手料理人

『Kyo gastronomy KOZO』 オーナーシェフ 野田耕三さん

昨年4月、京都市内にオープンした話題の創作和食レストラン「Kyo gastronomy KOZO」は、そのビジュアルと味で瞬く間に評判になったお店。オーナーシェフは、30歳という若さながら、15年のキャリアをもつ野田耕三さん。強いインパクトで目を楽しませる創作料理が話題になり、訪れる人々を魅了している。

中でも評判なのが、コースのアミューズとして出される「苔テラリウム」料理。一見すると苔のインテリアのようだが、すべて美味しくいただける一皿。ピンセットを使い、細部にまで手間ひまをかけた繊細な料理は女性を中心に大人気だ。とにかく「サプライズ」にあふれている月替わりのコース料理には、毎月、新たな技法や素材を必ず盛り込むようにしているという。

斬新で凝った料理を作る野田さんだが、そのほとんどが独学。祖父が京都の老舗料亭に食材を卸す会社を営んでいるなど料理人一家に育ち、子どもの頃から料理人を目指し、16歳で料理の道へ。様々な店の厨房を経て、両親が営む京都の居酒屋の料理長として働いた後、29歳の若さで現在のレストランをオープンした。

そんな野田さんが心の師匠と慕い、尊敬しているのが、嵐山で京料理とフレンチ割烹の人気店を営むオーナーシェフの見舘孝司さん。実は野田さんの親戚であり、16歳の野田さんに初めて料理を教えた人でもある。

家族や親戚が人気店を営む、まさに“料理ファミリー”の野田さん。そんなファミリーの故郷は自然豊かな京都の美山。そこで、初めて新年を迎えた1月のコースメニューは、原点でもある美山の自然を表現することに。新たなメニュー考案のため、親戚一同が集まる元旦に美山へ向かう。そこで美山ならではの様々な食材に出会い、インスピレーションを得た野田さん。

「Kyo gastronomy KOZO」が初めて迎える新年に、冬の美山の自然を表現した新たな「苔テラリウム」を完成させた。

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Kyo gastronomy KOZO(キョウ ガストロノミー コウゾウ)
概要和食をベースにした新しい形の料理が楽しめるレストラン
住所京都府京都市中京区富小路通竹屋町上ル桝屋町325-3 森田ビル 1F
電話番号075-211-1988
営業時間<火曜~日曜、祝日、祝前日>
ランチ 12:00~15:00(料理L.O.13:00)
ディナー 18:00~22:30(料理L.O.20:00)
定休日月曜
備考昼夜とも予約制
お店のホームページ https://kyo-gastronomy-kozo.owst.jp/

※コースは月替わり
※番組でご紹介した美山町の自然をイメージしたコースメニューは1月限定

各ページに掲載している内容は、取材・放送時点のものです。消費税率移行に伴う価格変更等についてご留意下さい。

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網野篤子さん 京都市

2025712日(土) 午前11時

ガラス細工で作るリアルな金魚

網野篤子さん 京都市

ガラス工芸の博物館で開催されていた「超絶技巧 硝子展」。ここで注目を浴びたガラス細工が…夏の風物詩、金魚。細部まで再現されたガラス細工の金魚は、まるで生きているような躍動感があります。まさに「超絶技巧」。この金魚の作品を作っているのが、ガラス作家の網野篤子さん。彼女が金魚をガラスで表現する理由、それは「金魚が大好きだから」。

京都の深泥池のほとりに、この地で生まれ育った網野さんのアトリエがあります。網野さんはバーナーワークという技法で、色ガラス棒を素材に20年以上、金魚を作っています。とにかくリアル。本物と比べてみても、その再現性に驚かされます。品種ごとに異なるシルエットや、ヒレの微細な特徴まで、見事に再現されています。では、その作品制作を見せてもらいましょう。

様々な色のガラス棒をバーナーで溶かして形にしてゆきます。溶けたガラスが垂れぬようつねに回転させ、温度を均一に保ちます。温度差ができると、ガラスが割れてしまうので、この調節がとても難しい。ガラスを継ぎ足し、先の細いピンセットでひれの膜を作り、尻びれ、尾ひれと、様々な器具を駆使して、本物に近づけてゆくのです。時には金箔や銀箔を使うことも。

網野さんは、ガラスの金魚を美しく仕上げるため、日々、研究を重ねています。やって来たのは、金魚の一大生産地・大和郡山。養殖のプロの話を聞き、様々な種類の金魚を見て、創作の源にしています。今日のお目当ては「大阪らんちゅう」。江戸時代から大阪を中心に、広く飼われた品種で、太平洋戦争の時代に絶滅の憂き目に遭いました。近年、愛好家たちが力を尽くし、見事、復活したそうです。網野さんのガラス細工で表現した「大阪らんちゅう」とは?

この日、網野さんに東京での展示会のオファーが舞い込みました。そこで新作を披露することにしたのです。挑戦するのは「ピンポンパール」という金魚。その名のとおり、まるでピンポン玉のように金魚です。網野さんはピンポンパール専門店を訪ね、じっくり見学して、創作のヒントを得ました。初めて表現する「ピンポンパール」、はたして納得のいくガラス細工に仕上がるのでしょうか。

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