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奈須悠記さん 大阪府岬町 「陸水」

2023325日(土) 午前11時

大阪もんの魚を全国へ、そして世界へ

奈須悠記さん 大阪府岬町 「陸水」

大阪府の最南端、岬町。漁業が盛んなこの町で、フグやクエなど、高級魚といわれる魚たちが養殖されています。魚たちが泳いでいるのは、大阪湾、ではなく、なんと陸上に並べられた水槽の中!「海面養殖だと、台風や赤潮の被害や、病気のリスクがありますが、陸上の場合はそれらの影響がなく、安定供給が可能。また、大消費地の大阪に近いので輸送費が削減できて、鮮度の高い魚をリーズナブルな価格で提供できます」そう語るのは、この地で陸上養殖を手掛ける、奈須悠記さん。今、日本全国から注目を集めている若き養殖家なのです。

海のすぐそばにある建物に、60トン水槽1基、30トン水槽3基。生簀に張った海水は地下からくみ上げ、紫外線殺菌処理したものをかけ流しにしているため、抗生物質を使用しなくても病気が発生しないとか。海水を使用するには、漁協の許可が必要なため、承諾を得るのは大変でしたが、「次世代へ残すための漁業の形を作りたい」という奈須さんの熱き思いに組合が賛同してくれました。こうして2021年8月、『陸水』はトラフグの幼魚を仕入れて養殖を開始。ついには、手塩にかけて育てた「陸水トラフグ」が出荷されました。「トラフグ最大の消費地は大阪ですが、生産地は長崎が半数。トラックでの輸送は9時間かかりますが、この生簀からなら2時間。鮮度抜群です」

奈須さんは岬町にほど近い堺市生まれ。近大マグロの成功に感銘を受け、2011年、近畿大学水産学科へ進学。卒業後は大手水産会社に就職して、ブリやサーモンの養殖に携わります。そして、安定した企業を辞めて独立し、東京からこの地へ移住。その決意には、奥様の支えがありました。

そして早くもオファーが殺到しているのが、この春、出荷予定のサーモン。淡水から海水へと慣らすのが非常に難しいデリケートな魚です。淡水に少しずつ海水を混ぜ、時間をかけて水槽へ。ここで3か月をかけ、倍ほどの大きさに育てて出荷します。鮮度抜群の陸水サーモン、はたしてそのお味は?

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陸水
概要陸上養殖で大阪で育てた魚を販売する新進企業。
住所大阪府堺市堺区新町1-25(堺本社)
電話番号072-487-8356
定休日不定休
備考番組で紹介したサーモンは阪急うめだ本店B2の売り場で限定販売予定。
阪急のお中元「プレミアムフードギフト」でのサーモンは夏に販売予定。

ホームページ
https://www.rikusui.com/
インスタグラム
https://www.instagram.com/rikusui_youshoku/
大阪産(もん)料理 空 なんばこめじるし店
概要陸水の美咲サーモンの料理が食べられる予定の店舗。
住所大阪市浪速区難波中2-10-25 なんばCITYなんばこめじるし内
営業時間月曜~金曜
11:30~14:30(L.O.14:00)
16:30~22:00(L.O.21:30)
土曜・日曜・祝日
11:30~22:00(L.O.21:30)
定休日不定休
備考ホームページ
http://www.t-k-kikaku.co.jp/
インスタグラム
https://www.instagram.com/sora_nanba_komejirushi/

各ページに掲載している内容は、取材・放送時点のものです。消費税率移行に伴う価格変更等についてご留意下さい。

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植松将太さん 『アビタコロ』 大阪・北浜

2025628日(土) 午前11時

地元の食材にとことん拘ったイタリアンのシェフ

植松将太さん 『アビタコロ』 大阪・北浜

大阪の中心部から車でおよそ1時間。豊かな自然と歴史を感じられる南河内郡河南町では、野菜をはじめ新鮮な食材が多く作られています。その河南町で生まれ育ったイタリアンのシェフ、植松将太さんは、河南町の食材に拘り、唯一無二の料理でお客さんを驚かせています。

料理人ひとすじ20年の植松シェフ。7年前に独立し、北浜駅近くに、『アビタコロ』というお店を構えています。イタリア語で「小さな家」という意味だそう。ある日のディナーを紹介しましょう。イタリアンを原点に河南町の食材と、世界各地の調理法を組み合わせたメニューは、独創的でとても美味しいと評判になっています。店は独立前からの同僚、パティシエの柳田さんと2人で切り盛りしています。

植松シェフの朝は、二人の可愛い娘を送り出すことが日課です。見送りが終わると河南町にある「道の駅かなん」で今朝採りされた新鮮野菜を仕入れます。小規模農家が多く、河南町の作物は少量多品種なのが特徴です。さらに、河南町の養鶏場へ。飼育環境に拘り、餌に拘って作り上げた平飼い有精卵は、多くの料理人たちに愛されています。

6月の初め、この日は特別なイベントを準備中。オープンからシェフをサポートしてきたパティシエの柳田さんを主役に、デザートのコースを任せたのです。さて、お客さんの反応は?

植松シェフの原点、それは「料理人は社会でもっと大きな存在になれる」という思い。料理人が率先して地域貢献の先頭に立てば、未来は変わっていく。そこで、河南町の魅力を地元の人にも気づいてもらうため、自らクッキングスクールを開催しました。参加者の中には、河南町で野菜を作る生産者の方もいます。さて、河南町の野菜を使った夏野菜の米粉パスタとは、一体どんなメニューなのでしょう。

植松シェフの指導を受けながら、料理を作る参加者たち。いつも食べている野菜が本格イタリアンに大変身です。さあ、そのお味は?さらに、シェフが用意したサプライズとは?

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