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望月めぐみさん

201946日(土) 午前11時

1本のナイフで紙に命を吹き込む切り絵作家

望月めぐみさん

京都を拠点に活動する切り絵作家の望月めぐみさん。
繊細で緻密な作品は、一枚の紙から1本のナイフで切り出されています。古今東西の民話や物語がモチーフとなることも多く、目を奪われる切り絵ばかりです。

横浜で生まれ、子供の頃から絵を描くのが好きだったという望月さんは、美術を学ぶために東京の大学へ進学。
演劇部に所属し、演目のパンフレットを作ろうとしていた時に、切り絵と出会いました。切ることだけで、絵を表現できることに惚れ込み、在学中から切り絵作家としての活動を開始したのです。

幼少期から源氏物語が好きで、平安時代に興味を持っていた望月さんは、2013年に京都へと移住。京都の歴史や文化に触れるなか、寺社とのコラボ作品も制作してきました。そんな望月さんに、京都の名刹・知恩院から春のライトアップに合わせた作品展示の依頼がありました。

そこで、長さ50メートルもの美濃和紙を使った大作に挑戦することにした望月さん。作業は3週間にも及び、100時間以上も費やされました。タイトルに「無限菊」と名付けられた、この壮観な切り絵は、どのように作られていくのでしょうか?

一枚の紙から陰影と美を生み出す!
50mもの壮観な作品に挑む切り絵作家に密着しました。

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望月めぐみ
概要1枚の紙からナイフ1本で美を切り出す切り絵作家
備考http://www.mochime.com/
知恩院 春のライトアップ 二〇一九
概要桜が満開を迎える時期に行われるライトアップイベント
住所京都市東山区林下町400
電話番号075-531-2111(代表)
営業時間午後5時45分~午後9時30分(ライトアップ)
備考2019年3月29日(金)~4月7日(日)

おとな 500円
小・中 300円

地下鉄東西線「東山」駅より徒歩 約8分

各ページに掲載している内容は、取材・放送時点のものです。消費税率移行に伴う価格変更等についてご留意下さい。

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上田京子さん 奈津子さん 『金彩上田』 京都市北区

2025614日(土) 午前11時

伝統工芸「金彩」を令和に受け継ぐ職人親子

上田京子さん 奈津子さん 『金彩上田』 京都市北区

光煌めく繊細なアート作品に、耳元で輝くイヤリング、華やかな色合いのスカーフ。これらはすべて、日本が世界に誇る伝統工芸「金彩」を施したアイテム。「金彩」とは、着物に金や銀の箔を糊で貼り付け、煌びやかに装飾する技法です。唯一無二の美しさで古くから友禅に活用されてきましたが、和服離れとともに、その技法を知らない人が増えています。そんな「金彩」を未来に繋げるために奮闘する親子に密着しました。

京都市北区にある工房『金彩上田』。営むのは金彩職人の上田京子さんと娘の奈津子さんです。友禅の世界では、絵付けと金彩が分業されることが多いのですが。絵を描くのが大好きな奈津子さんが一からデザインし、完成まで一貫して行うのが『金彩上田』流。その親子による、高度な技法を実際に見てみましょう。

京子さんはリペア技術の高さにも定評があります。下書きから絵付け、仕上げに金彩を施して修復は終了。他にも、着物の経年劣化による色褪せや箔の剝がれなど、状況は千差万別。修復には経験と熟練の技を要します。

18歳で京友禅の工房に入り、技術を習得した母・京子さん。職人の母の背中を見て育った奈津子さんでしたが、家業を継ぐ気はなく、ブリティッシュ系のアパレル会社に就職します。しかし、バブル崩壊後、ガクンと仕事が減った京子さんは、「もっと時代に合わせた多様なデザインに金彩を施せるのでは?」。そして「新しいモノづくりができるなら面白そう」と考えた奈津子さんと二人で、工房『金彩上田』を立ち上げたのです。

新しい金彩に挑む奈津子さんには、タッグを組むディレクターがいます。イタリアと日本の素材を組み合わせたファッションブランド「レナクナッタ」の大河内愛加さんです。『金彩上田』とコラボしたイヤリングやシルクのスカーフは、販売すると、たちまち完売する人気商品となっています。なぜ大河内さんは、上田さんとコラボしようと考えたのでしょう。

「少しでも多くの人に金彩を知ってもらいたい!」様々な素材で新作に取り組む奈津子さん。それ以外にも、親子の挑戦はまだまだ続きます。

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