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2025年3月1日(土) 午前11時~
交通事故を乗り越えて作るイタリア郷土菓子
岩本彬さん 『パスティッチェリア バール ピノッキオ ディ カリメロ』神戸市中央区
長靴の形をした国、イタリア。南北に長い地形と風土から、それぞれの土地に根差した独自の食文化が生まれました。お菓子もその一つ。イタリアの郷土菓子に魅せられ、お菓子作りに情熱を傾ける男性がいます。去年、神戸にオープンした『パスティッチェリア バール ピノッキオ ディ カリメロ』の店長、岩本彬さんです。しかし、彼がこの店に立つまでには、大きな困難がありました。
ショーケースに並ぶのはイタリアの郷土菓子、常時10種類。全て岩本さんの手作りです。地域や行事などをテーマに、その土地のレシピを大切に守っています。いくつかの州に伝わる焼き菓子の材料と焼き上がりを見てみましょう。どれも本当に美味しそう。
この日はイタリア人のグループが来店して、まるでイタリアの雰囲気に。岩本さんはイタリア伝統のバール文化を体感して欲しいといいます。バールは飲食だけでなく、コミュニケーションの場でもあるのです。普段、よくこの店を利用するお客さんたちの感想は?
岩本さんのイタリア郷土菓子との出会いは、神戸に住んでいた子供の頃。近所のイタリア人シェフが作っていた菓子が大好きだったのです。それが、ウンブリア州の「パンへパート」。アーモンドやクルミ、ヘーゼルナッツにドライフルーツ、さらに数種のスパイスをチョコレートでコーティングしたお菓子です。さて、そのお味は…
高校時代にジャズサックスを学んだ岩本さん。大学卒業後、有名なサックス工房を訪ねるべく、3か月の予定でイタリアへ。しかし、工房は閑散期。偶然出会ったバールの店主の提案で、住み込みでイタリア語を勉強することになります。仕事を手伝ううちに、岩本さんの人生を変える出会いがありました。お菓子屋さんのおばあちゃん、フランチェスカさんです。
フランチェスカさんに習った数多くのレシピ。帰国後もバリスタとして働きながら独学で研究し、再びイタリアに渡って現地のお菓子作りを見て、聞いて、食べ歩きました。そして2018年、東京都内でイタリア郷土菓子の店を開きます。ところが、順風満帆と思われた矢先の2020年、岩本さんが乗ったタクシーが時速100キロで側道に突っ込み、岩本さんは生死をさまよう大怪我を負います。9か月の入院生活、そしてリハビリ。それでも岩本さんは、お菓子作りを諦めてはいませんでした。すると、入院中にあるオファーが舞い込みます。
概要 | イタリア郷土菓子を販売・イートインもできる菓子店 |
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住所 | 兵庫県神戸市中央区栄町通5-1-1 サンシティ栄町1F |
営業時間 | 火曜、水曜、土曜、日曜 9:00~16:00 |
定休日 | 月曜、木曜、金曜 |
備考 | イタリア郷土菓子1つ200円から販売 お菓子は数量限定、予約取り置き不可 ナポリの郷土菓子「ミリアッチョ ナポレターノ」 (イートインのみ600円)は3月4日までの個数限定販売 インスタグラム https://www.instagram.com/pasticceria_bar_pinocchio/ |
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