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2009年12月13日放送

逃げ遅れる家

この物件が抱える問題

  • ■玄関から部屋への段差が52cmもあり、同居を望む高齢の依頼者の母には、特につらい
  • ■押入れに隠されたなんと傾斜65度の階段。踏み板が狭い上、一段ごとの高さが25cmもあり、上り下りが危険
  • ■長屋の真ん中に位置しており、日中も暗い
  • ■老朽化で2階の床が柔らかくなり、タンスが支えあうように傾いている
  • ■壁に腕をぶつけながら洗わなければならないほど浴室が狭い
  • ■トイレの天井高が170cmしかなく、背の高い父親と長男の頭がつかえる
  • 写真:サムネイル
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この問題を抱えた物件に、立ち上がった「匠」とその技

写真:「匠」の顔写真

京町家の粋人 坂田基禎

構造的には長屋全体で耐力を保っているので、真ん中に位置するこの家だけ補強しても揺れに対する全体のバランスが悪くなる。今の構造の状態を無理して変更しないのが一番いい。

全ての問題を解決したそのビフォーアフターをご覧ください!!

赤いカメラをクリックするとビフォーアフターの変化をご覧いただけます

家族の幸せを願った「匠」からのアイデア

高齢の母を迎えるために
依頼者とその母親との同居を阻んでいた地面と床との段差。長屋の構造上、床高を変えることはできませんが、緩やかなスロープを作り、玄関には沓脱石(くつぬぎいし)と踏み板を設け、段差を分けることで足腰の負担を軽減しました。

家に入ると、「匠」の おばあちゃんへの優しさが詰まった2畳の京間が。畳は動かすことができ、気分や用途に合わせてレイアウトを変えることができます。

部屋の出窓の下に作られた収納の建具を裏返すと…かつて西陣織の織り子さんだった おばあちゃんが残していた端切れが張られていました。

畳の下には引き出し式の収納が備えられ、壁一面も、床から天井まで収納に。大容量で、おばあちゃんの身の回りの品をすべて収められます。これでいつでも同居できます。
画像: 匠のアイデア
京町家の伝統を取り入れて
京町家の粋人である「匠」は、この家に京町家の伝統を取り込み、その雰囲気を創り上げました。

玄関に入って すぐ目に留まるのは、階段の下に作られた京町家に付き物の坪庭。

ダイニングと廊下や階段の間には、季節に応じてしつらえを変える京町屋の精神を受け継いだ「匠」特製の鉄の格子が。ただの飾りではなく、折れ戸を閉めて廊下や階段と間仕切ることができ、冷暖房の効率アップ。閉めたままでも、小窓を開くと簡単に換気が出来ます。

町家造りの特長でもある、風と光を通す吹き抜けには天窓を設置。季節や天候に応じて日差しの調節もできます。

2階の夫婦寝室にもひと工夫。季節に応じて建具を変える京都伝統の住まいの知恵を取り入れ、入り口に着け外し出来る部分を作り、寒い季節は風を遮り光を通す障子を、夏は、風通しの良い竹の飾りをはめ込み、季節を感じることが出来るようにしました。
画像: 匠のアイデア
隠された収納
10坪という狭さで居住空間を確保するには、収納を少しでも多くとらなければなりません。そこで「匠」は、下げることができない床の高さや、壁の厚みを逆に利用しました。

先ず床高を利用して、出窓の下にあるスペースに、外から出し入れできる収納を作りました。

家に入ると、玄関の足下の僅かな空間も見逃さず収納に活用。

そして一番驚くのはダイニング。床の一部が下がるようになっており、それを踏み台に下に降りて床を開いていくと、現れたのは大きな床下スペース。両側面の壁に引き出しがあり、収納力バツグン!更にダイニングテーブルを挟んで反対側にも!

壁も大胆に利用。キッチンの壁に中にある斜交いのラインに合わせて作り出された逆三角形の収納。壁の厚みがそのまま奥行になり、ちょっとした小物入れとして活用できます。
画像: 匠のアイデア
今回お手伝いいただいた工務店の皆さん
写真:工務店の皆さん
京都市中京区 株式会社 中藏
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