依頼者のもとに向かうべく駅に降り立った匠を追ってきたのはタレントのユージさん。
「匠」の手助けをしたいと駆けつけました。
数々のガーデンリフォームを経験したユージさんを手伝いではなく自分の片腕として働いてもらいたいと「匠」からのリクエストも。
依頼者のお宅に到着するなりまず目に入ったのは車庫の屋根一面に実るぶどう。
「普通のお宅にこんなに生えるのか」とユージさんも驚きを隠せません。
草刈りの負担の軽減や、一輪車、ブランコをしたいという姉妹の願いを受け、「匠」とユージさんの挑戦が再び始まります。
リフォームの最初の作業は庭ではなく門扉の取り外しから始まりました。
実は、ぶどうの収穫の時期だけ、玄関前の空いたスペースに車を停められないかとお父さんから相談を受けていたのです。
そこで、車が出入りするためには、邪魔になる門扉と脇のブロック塀も取り払います。
車が通れる幅を確保するため玄関アプローチの両側から迫る伸び放題の植木も2人で手際よく刈り込んでいきます。
車が出入りすることの出来なかった幅の狭い門扉を脇のブロック塀ごと取り払い、間口を3メートルに広げ、アプローチ周りもすっきりしました。
仕事のため現場を離れたユージさんに代わり、新しい助っ人が登場。
以前、実家のリフォームを「匠」に依頼したTKOの木本さん。ユージさんからの連絡を受け、「匠」の手伝いがしたいと駆け付けてくれました。
「匠」と木本さんがとりかかったのは、駐車スペースとなる玄関前にコンクリートを打つための下地作り。
生い茂る植木を剪定して間口を広げたアプローチにワイヤーメッシュを敷き詰めます。
現場にミキサー車が到着すると「匠」はあるものを取り出しました。
それは、大量のレンガチップ。
「匠」は大量のレンガチップを、ミキサー車の生コンクリートに直接入れ始めました。
敷き詰めたコンクリートの表面を洗うと、もともとコンクリートに入っていた砂利と、混ぜたレンガが浮き出て趣のある仕上がりに。
レンガチップは、滑り止めの役割も果たします。
ユージさんと「匠」が訪れたのは、中古の物流器材を大量に扱う会社。
荷物の集配所で使われていたローラーコンベアーなどありとあらゆる物流用の機材を新品の3分の1ほどの価格で販売しています。
「匠」のお目当ては、もともと荷物の運搬用として使われる大きなパレット。
「匠」はこのパレットをなんと40枚も購入しました。
2トントラック2台分の山砂でベランダの前一面を均した上に、中古で安く買ってきたパレット40枚を敷き詰めていきます。
並べたパレットと同じ高さまで、水捌けの良い軽石を流し込み、さらに上に水で濡らすと固まる固化材を混ぜた真砂土を撒いて仕上げます。
これで、雨が降っても水たまりが出来ることのない水はけのいいテラスが出来上がります。
木本さんとともに「匠」が向かったのは、物置。
以前の住人が、庭で収穫したキウイやビワなどの果実を出荷するのに使っていた作業場でした。
「匠」は物置の入口を、中古のパレットや古タイヤなどで塞いでしまいました。
さらに金網に切り込みを入れ、不要になった植木鉢やバケツを埋め込みます。
割れたり膨らんだりして売り物にならないレンガを調達してきた「匠」。
色も大きさも異なるレンガをパズルのように積み上げていきます。
物置の入口を塞ぐパレットとタイヤをきれいに縁取るようにして庭に面した壁一面がレンガで覆われました。
最後にタイヤやパレットを取除くと、レンガのアーチが出来上がりました。
次に匠はほとんど使われずにベランダ横に置かれていた屋外用の物置を、わざわざ広い庭の真ん中に移動させました。
プラスチック製の保護材でスチール製の物置の周囲を覆うと、今度は玄関前に駐車スペースを作る際に掘り起こした残土を物置の裏へ盛りました。
それを均して傾斜を付け、その外側に、土が崩れないようにするための土留めとして、近所の解体現場でもらってきた廃材の瓦を並べて積み上げていきます。
ベランダを解体した時に取っておいたプラスチックの床板で物置の屋根を補強し、さらに芝生を天井に敷き、人が乗ることができるように。
スチール製の物置が展望台を兼ねた築山に変身しました。
さらに仕上げとして、モルタルを塗った物置の壁に、庭の土や藁を練り込んだモルタルを投げつけていき、庭に馴染む物置が完成しました。