綾部市は日本海側の地域と京阪神を結ぶ交通の要として発展。明治以後は生糸産業が盛んになり、周辺から繭の集まる蚕の都「蚕都」と呼ばれていました。町の一角には、この地で創業したグンゼの古い社屋や蔵が残ります。さらに綾部の晩秋を彩る「安国寺」のモミジは絶品です。

綾部に2010年にオープンした「竹松うどん」は、手打ちの“さぬきうどん”を薪釜を使って茹でる、今評判のお店です。ご主人の竹原さんは、香川の名店「山内うどん」で修業後、麺打ちの武者修行をしたという経歴を持ちます。ここでしか味わえないオリジナルのうどんも…。

800年前に源氏に敗れた平家の落武者によって作り始めたと言われる和紙。後にこの地は「黒谷」と呼ばれ、和紙を生み出す“紙すきの村”として知られるようになりました。そんな「黒谷和紙」に魅せられた、芸術家のハタノワタルさんは和紙の可能性を、建築資材、カバン生地へと広げています。

「綾部　吉水」は、築230年の江戸後期に建てられた茅葺の民家を移築改装した体験宿泊の宿です。畑を耕したり野菜を収穫したり、お風呂や炊事用の薪割りなども体験できます。さらに薪釜で炊くご飯は、都会人にとっては新鮮な体験です。夕食には地元産の地鶏や自家製の野菜が並びます。