関西ニュースKANSAI

世界初「歯が生える薬」実用化に向け9月から治験開始 大阪・北野病院などの研究チーム すでにマウスやイヌでは歯を生やすことに成功

05/03 02:00 配信

 世界初となる「歯が生える薬」の実用化に向けて、大阪の北野病院などの研究チームは人に薬を投与する治験を9月から始めると発表しました。

 「歯生え薬」は、北野病院などの研究チームが開発を進めています。

 研究チームは人の永久歯が抜けた後、新しい歯が生えてこないのは、特定のたんぱく質が歯の成長を抑制しているためであると突き止め、2018年にこのたんぱく質の働きをなくす抗体薬を、世界で初めて開発しました。

 すでに、マウスやイヌなどに対しては、薬を投与して歯を生やすことに成功しています。

 研究チームは新たに9月から、30歳から65歳未満の男性30人に薬を投与して、安全性を確認する治験を始めます。

 2025年度中には、先天的に永久歯が生えてこない2歳から7歳の子どもを対象に、薬を投与し歯を生やす治験も検討しています。

 北野病院歯科口腔外科の高橋克主任部長は「歯生え薬の実用化は歯医者の夢です。入れ歯やインプラントに次ぐ第三の選択肢として、歯科診療に浸透させたい」と意気込みを語りました。

 研究チームは2030年をめどに先天的に永久歯が生えてこない人向けの薬の実用化を目指していて、薬の値段は150万円程度を想定しています。

最終更新:05/03 02:00

関西ニュースヘッドラインKANSAI

もっとみる