EarthDreamingロゴ 放送内容
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4月 中島 悠
4月 嵯峨生馬
4月 今関 勝
4月 中溪宏一
5月 山川冬樹
5月 近藤 篤
5月〜
6月
浜崎貴司
6月〜
7月
羽仁カンタ
7月 中溪宏一
7月 嵯峨生馬
7月〜
8月
本多有香
8月 冨田秀実
小西雅子
8月〜
9月
安藤直人
9月 小西雅子
9月〜
10月
鈴木幸一
10月 中野シロウ
10月 山田啓雄
11月 川端由美
11月 浜崎貴司
12月 赤星たみこ
12月 山岸尚之
12月 2006年を振り返って
1月 塩田明彦
1月〜
2月
中溪宏一
2月 つやまあきひこ
2月〜
3月
中島 悠
3月 山岸尚之
3月〜
4月
北澤 肯
1月28日ゲスト:中溪宏一さん

中溪宏一5 中溪宏一さんは3回目のご出演。前回は7月9日にご出演されています。
 手塚「現在中溪さんは今年の『アースデイ東京』に向けて、北海道宗谷岬から旅を始めていらっしゃいます。いつから始められたのですか?」中溪「昨年の6月末から5ヶ月行っていました」手塚「そもそも北海道を巡ろうと思ったきっかけは?」中溪「去年の元日から始まりました『アースデイ・フレンドシップ・ウォーク』は与那国島をスタートして東京を目指しましたが、歩いているうちに東京がゴールだと“半分しか歩いていない”と思えてきました。それで北を目指そうと思いました。本当はそのまま東京から出発すればよいのですが、夏の北海道を歩きたいと思ったので、北海道から東京を目指すことになりました」

 手塚「宗谷岬をスタート地点にされましたが、私は行ったことがないので、夏の前の宗谷岬がどんな感じなのか教えてくれますか?」中溪「岬自体は北の果てという感じがしますが、行って分かったのは、北の果てイコールロシアへの入り口なんです。樺太がすぐ近くに見えますし。僕が到着した時はちょうどお祭りをやっていて、ロシアの方もちらほらいました。その時市長さんにもお会いしたら“稚内は樺太との交流も盛んに行っている”とおっしゃっていました。そこで“将来的に樺太と稚内を繋ぐ『アースデイ』が出来たらいいですね”と言ったら“是非やりましょう”と言ってくださいました」

 手塚「宗谷岬で木を植えたんですか?」中溪「港小学校でちょっとお話をして、20本木を植えました」手塚「北海道はどういう形で廻られたのですか?」中溪「ここに地図があるんですが...。宗谷岬から真ん中にある大雪山を9日間縦走して、日高山脈を越えて室蘭に抜けました。北海道の真ん中を貫く形で、650kmを歩きました」手塚「最後に到達したしたところに“11月12日”と書いてあるんですが、たっぷり時間をかけて...」中溪「実はこの間に道東の方に行ったりですとか、札幌に滞在して旅の報告会をさせて頂いたりといった活動も交えての5ヶ月ですので、実際歩いているのは2ヶ月ぐらいなんです」

 手塚「旅をされてみていかがでしたか?」中溪「大雪山は8月でも雪がちょっと残っているような状態を見、その後各地で素晴らしい紅葉を見、11月の旅の終わりは吹雪の中でした。ですからこの5ヶ月はいろんな季節を体験しました。また北海道の空を見てアフリカを思い出しました。大地が大きというのを雲の大きさで感じました。そしてなだらかな雄大な山は本州では見られないので、大自然がでっかいなと感じました」

 手塚「1日どのくらいの距離を歩いたのですか?」中溪「今回仲間3人で歩きました。楽しく話をしながらでしたからだいたい20kmぐらいですね。その後だんだん馴れてきて、25kmぐらいですね」手塚「他のお二人はどういう方ですか?」中溪「一人は佐藤さん。彼女は去年のウォークから参加してくれています。もう一人の明石君は『アースデイ東京』で僕らの活動を知って、連絡をくれました。大学院生なので夏休みを使って歩きにきてくれました」


中溪宏一6 手塚「木を植えて廻っているという説明をされて、北海道の方はどんな反応をされました?」中溪「最初は驚かれるんですけれど、主旨を分かってくださって次々と人をご紹介頂きました。自然と身近に接しているので、自然の大切さを感じていらっしゃるというのを感じました」手塚「何カ所ぐらい植えられたのですか?」中溪「だいたい20カ所。キャンプ場、人のお宅、美術村など。今ゴルフ場を森に戻そうと倉本聰さんが富良野でやっていらっしゃる活動に、僕らも参加させて頂いて、ゴルフ場にも木を植えました」

 手塚「廻っている途中で、宿やご飯をご提供くださる方もいらっしゃるようですが、そうではない時は、野宿されるのですか?」中溪「そうです。今回は学校が多かったですね。ちょっと軒下を借りて、朝出かけるんです。学校の方が夕方まで残っている時はお話をして、許可を頂いて借りました」手塚「今学校は厳しいんじゃないんですか?関係ない人が入ることに」中溪「はい、そうですね。そのへんはいつもそうなんですが、主旨を伝えるとどなたも快く受け入れてくれて、それは本当にありがたいですね」手塚「食事は?」中溪「普段は飯盒で。お米をみんなで分けて持っておいて、ガスコンロで炊いて。後はふりかけや納豆を買ってという(笑)そのへんは質素に...」

 手塚「北海道の素晴らしい自然体験をされたと思うのですが」中溪「神奈川県ぐらいの大きさのある大雪山。ここはアイヌの言葉で『カムイミンタラ-神々が遊ぶ庭』と呼ばれています。そこは本当に手つかずの自然が残っていて、そこを9日間、いつもの仲間3人と新しいいろいろな国から来ている6人の方、9人で歩きました。会話する言葉は英語と日本語ですが、言葉を越えて9人がまるで兄弟のようになって、最後、みんなで山から下りて温泉に入ったんですが、何か別れがたい絆が出来ました。やっぱり自然の力は交流するにはもってこいだと思いました」


2月4日 ゲスト:中溪宏一さん

中溪宏一7  手塚「大雪山は夏の真っ盛りに行かれたんですよね」中溪「8月の初めだったので」手塚「気候的には過ごしやすかったのですか?」中溪「ちょっと雨がふると、冬まではいきませんが、凍えました。また霧が出ると1m先も見えなかったですね」手塚「どの辺りまで登られたのですか。一般の人が行かないようなところへも行かれたのですか?」中溪「北側から入って、70kmを山を何度も登り下りしながら抜けていく旅なんです。大雪山は山が何個もある複合体なんです、一般の人はロープウェイで登ってある一部を見て帰られるのですが、僕らは登ったらその山の中を通って向こうへ抜けていきました。なかなか9日間かけて縦走される方はいらっしゃらないですね」

 手塚「野生動物に遭遇しましたか?」中溪「大雪山はナキウサギいるんです。“チュンチュンチュン”と声は聞こえるんですが、振り向くといないんです。でもふっとした時に岩の上などにいるのを見ることが出来ました、すごく可愛かったです。またここ大雪山で一番強く感じたことは、“水の大切さ”ということです。キャンプ場について最初にやることは水を汲むことなんです。でも北海道にはキタキツネが運ぶ、エヒノコックスという寄生虫がいます。ですからその卵が入らないようにフィルターの付いたポンプで水汲みをします。それが大きな仕事でした。北海道の8月9月は水量が減るようなんです。それで最初のうちは雪解け水が豊富で苦労はなかったのですが、後半、山を下りてくると水が少なくなってしまい、水を汲むのに1km先まで行くようなこともありました。普段何気なく水を使っていますが、(水道をひねると水が豊富に出るというのは)すごく恵まれていると身体で感じました」


中溪宏一8 手塚「アイヌの文化を中溪さんはどのように受け止めていらっしゃいますか?」中溪「アイヌの方に教えて頂いた中で、一番すごいなと思ったのが、アイヌの方は自然の中に入っても、道すら作らないということです。森は森のまま、そこに自分が入って共存していくという。自然を支配するのではなく、入らせてもらうという考え方は、今必要なことだと思います」手塚「琉球の文化とアイヌの文化、両方に触れられて、共通性など感じられたことはありますか?」中溪「 どちらも自然を崇拝していると言うことですね。自然を自然のまま手を加えないということが共通しています」

 手塚「この旅の続きは?」中溪「青森の大間岬から東京を目指して、ゴールは4月21、22日のアースデイになります。この旅の楽しみはその土地のものを食べ、その土地の方に会うということです」手塚「野宿は、真冬は厳しいですが...?」中溪「本州は神社が結構ありますので、そこをお借りしてということが沢山あると思います」手塚「メンバーの変更は?」中溪「今回の3人と“歩きたい”とおっしゃってる方が沢山いらっしゃるので、春になると短い期間で参加する人が何人か出てくると思います」

 手塚「今後どのようなことをされるご予定ですか?」中溪「今年の大きな目玉なのですが、夏に北海道の屈斜路湖湖畔で『アースデイだよ。全員集合』と言うタイトルで地元の方とアースデイを開催します。6月21日から1ヶ月間を予定しています」手塚「具体的な内容は?」中溪「5つの分野、『環境』『エネルギー』『医療』『アート』『スピリチュアル』に分けてその分野の先生に集まって頂いて、屈斜路湖で自然を楽しみながらその5つの分野の知識を持ち帰れるような会を考えています」


塩田明彦さん つやまあきひこさん

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