EarthDreamingロゴ 放送内容
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4月 立川談志
4月 毛利 衛
4月 藤井フミヤ
5月 安在尚人
5月 坂本徹也
5月 近藤 篤
6月 羽仁カンタ
6月 故・手塚治虫講演より
6月 上田壮一
7月 今井絵理子
7月 杉山清貴
8月 船越令子
8月 大野由紀恵
8月 小島あずさ
8月 大宮美智枝
9月 KONISHIKI
10月 西垣成雄
10月 疋田 智
10月 斎藤 誠
10月〜
11月
高樹沙耶
11月 上岡 裕
11月 渡邉英徳
11月 柴田政明
12月 大塚明夫
12月 安寿ミラ
12月 この1年を振り返って
1月 伊藤瞭介
1月 秋山 孝
2月 寺薗淳也
2月 藤子不二雄A
2月 つやまあきひこ
2月 丸田信之
3月 皆川孝徳
3月 大矢寛朗
3月 持丸和朗
1月4日ゲスト:ゼファー(株)代表取締役伊藤瞭介さん

伊藤瞭介1 手塚「まず始めにゼファー株式会社が行っている事業の概略からお教え下さい」伊藤「1997年にスタートしました会社で、主に小さい風力発電用の風車を作っています。直径が1.1mです。僕たちの最終の目標は“100万kw手元発電”なんです。100万kというとちょうど原子力発電所一つ分なんです。原子力発電を反対するのも良いけれど、みんなでやれることをやろうよって、各所帯に一つずつついたらいいねというのが僕たちの理想です」

 手塚「問題は予算ですよね〜。その辺はいかがですか?」伊藤「もうその話ですか(笑)ゼファーのシステムは風力発電と、太陽光発電とをハイブリッドにしているんです。価格が63万5千円というのが一番よく売れる価格帯の商品なんですが、これ一台で平均的な家庭の5〜15%の電気を賄えます。でもこれで電気どのくらい得するかと考えるよりもエコロジーにどのくらい役に立つか...あるお客様かがこんな事を仰いました。ゼファーのシステムはバッテリーに一回溜めて、そのバッテリーが切れたら普通の電気に切り替わるようになっているんですが、そのシステムはいらないと仰るんです。良く伺ってみると、お子さんがテレビやゲームばかりで一日過ごすんですって。そのシステムがなければ電気がなくなるのが分かるから...それでそのうちお子さんの方から電気を大事にするようになったんですって。“電気を明日に取っておこう”と言いだしたんです。自然とその家庭の中で、エコロジーの教育が出来るんです」

 手塚「マンションのベランダにも設置出来るんですか?」伊藤「難しい質問ですね(笑)というのもマンションは共有、共益というのがいろいろありますでしょ。そういうことでスペースがなかなかとれないんです。屋上へ付けるのが一番良いんです。それをみんなで使う所、非常用のライトなどの電気にすれば良いんです。実は各所帯のベランダに付けるのは危ないんです。ですからマンションにお住まいの方に使って頂く風車を、そのうち作りますよ」


伊藤瞭介2 手塚「伊藤さんは元々音響機器メーカー山水電気の社長さんだったんですよね。それがどうして環境機器を作る会社を作ったきっかけは?」伊藤「僕のライフワークは物作りなんですよ。物を作ってお客様に使って頂いて感動して頂くというサイクルが楽しくてしょうがないんです。山水の時代もいい音を作っていたんです。でその時の商品の1割は今でも使って頂いていると思うんです。ですが残りの9割はおそらくゴミになっちゃったと思うんです。ということは環境に易しくない仕事をいっぱいやったなというふうに思うわけ。それで今度は環境にあまり負荷を与えない仕事をしたいな、でも物作りはしたいなと思って考えたのが、小型風力発電機だったんです」

 手塚「山水の時に風力発電の何かに関わったのですか?」伊藤「山水をやめて、しばらくコンサルタントをやっていたんです。その時ある大手の企業さんが再生可能エネルギーに関する調査をして欲しいという依頼が来たんです。その時に初めて風力発電を知ったんです。それでインターネットで調べてみるとその当時は日本にはあまりなくて、海外では盛んだったんです。それを報告書にまとめて依頼主の所に持っていったら、その人がリストラでいなくなっていたんです。でそのレポートを出さずに私の友人と相談して、会社を作りました」

 手塚「会社立ち上げていかがでしたか?」伊藤「小型の風力発電機というのでキチッとやってる会社がなかったんです。で僕たちは最初から風車を作るといってもノウハウがないから、何か良い物を一つ輸入して売ることから始めようと思ったんです。ところがなかなか良いのがないんです。それでふっと飛び込んできたのが今の風車の原型になったアメリカのベンチャー企業が作った風車でした。で早速アメリカに行ってそれを輸入することにしたんですが、出来が悪くてね〜(笑)それで商品としての機能をもう一回見直して発売したんです。それをだんだん改造していって、今の商品になったんです」

 伊藤「商品というのは商品自らが送るオーラがあると思っています。それは会社の、社員の、頭脳の、心の、愛の、そういう物すべてが吹き込まれた物なんですね」

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1月11日 伊藤瞭介さん

伊藤瞭介3 手塚「これまでに経験されたエピソードをお聞きしたいのですが...」伊藤「風について勉強していくと、自然てすごいなというのが、この自然というのは人工的には作れないというのを実感しました。ですから壊していけないと言うのが分かってきました」

 手塚「学校にも風車を置いてあるということですが、子供達の反応は?」伊藤「この仕事をやってて良かったと思うのは、学校や幼稚園に風車をつけたときなんです。一番思い出に残っているのは、函館にある小学校に風車をつけたときのことです。風車をつけたいけど予算がない、ではどうするか。Tシャツに風の又三郎の絵を描いて、それをバザーで売って1年がかりでお金を貯めて、足りない分は先生や父兄が出して...。で、代表の生徒が連絡してきたんですが、まだ足りないの。でもおまけするわけにもいかなくて、じゃ〜後でもいいやと言うことになったんです。で今度は取り付けるのにどこかの工務店さんに頼んだら、風車の3倍かかるっていわれたらしいの。そうしたら校長先生が僕の所に相談に来たんです。で僕は“それは先生と生徒と父兄と、三位一体で出来るんだから自分たちでやったらいいじゃない”と言ったんです。それで12月の雪の降る中で風車をあげたんです。その後クリスマスツリーに電気をつけたんです。その風車で得た電力で。それ以来その学校は風の強さや発電の量をグラフにつけているんです。それで本当に生きた活動しています」手塚「やっぱり自分たちの力でやる事が大事なんですね」

 手塚「伊藤さんのライフスタイルで昔と変わったことは?」伊藤「電気の無駄遣いがなくなった(笑)」手塚「まず最初に(笑)音楽がお好きだから音響装置が沢山あると思うんですが...」伊藤「今、家はコンセントが2つあるんです、風力発電と商用電力と。でもほとんど風力発電で聞いています」手塚「風が音楽を運んでくれるようで、いいですね」


伊藤瞭介4 手塚「ゼファー株式会社の今後の予定をお教え下さい」伊藤「全部言ってしまうと企業秘密にも関わりますから(笑)」手塚「言える範囲で(笑)」伊藤「技術的にはかなりの所まで来ましたので、今度はその技術で世界に風車を広めていきたいと思っています」

 手塚「伊藤さんご自身は、今年どんなことをやってみたいですか?」伊藤「僕は欲張りで、やりたいことがいっぱいあるんです。音楽もそうですし...。でも今一番やりたいことは、この風力発電機を一人でも多くの人に触ってみたり使ってみたりする機会を増やしたいですね。個人的には自分の家の電力を自然エネルギーで賄いたいですね」

 伊藤「自然と暮らすために、気象をもっと知ったらいいと思うんです。自然と対話したらいいと思うんです。それを実現出来る商品、Wether Stationと言うんですが、それをリスナーの方お一人に差し上げようと思うんです」手塚「いいんですか?」伊藤「お年玉です(笑)」



この一年を振り返って 秋山孝さん

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