関西ニュースKANSAI

　大阪府田尻町の栗山町長が、２日、町議会議長に辞職届を提出しました。「総合文化センター（仮称）」の建設をめぐり、計画に反対する町議会と約２年間、こう着状態が続いていることを受けた動きです。

　田尻町の栗山美政町長は、公民館の老朽化に伴い、防災機能を備えた「田尻町総合文化センター（仮称）」の建設を公約に掲げ、２０２３年に３回目の当選を果たしました。

　ただ建設計画に対して、議会のうち約半数の議員が賛同せず、栗山町長は３月、町長選と町議選を同時に実施して民意を問うことを狙い、自らへの不信任決議案を提出するよう議会に求めていました。

　一方、議会は不信任決議案を提出せずに、センター建設の是非を問う住民投票の実施条例案を提出し、結果は否決。

　こうして、センターの建設をめぐる議論は、約２年間こう着状態が続いています。

　こうした状況を受け、栗山町長は２日、町議会議長に辞職届を提出しました。

　栗山町長は「このままだとあと２年間、議員の任期も残りますし、私の任期も２年半残ります。その間、前に進めるのは難しいと判断した」「（町長選と町議選の）ダブル選挙が進められない以上、私が辞職することによって、住民に判断していただくと決断した。前に進められる人に次は託して、住民に判断してもらう」と話しています。

　５日と６日に開かれる町議会で辞職が承認されれば、栗山町長は８日付で辞職となります。