EarthDreamingロゴ 放送内容
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4月 大平貴之
4月 彦坂 裕
5月 ヨシダダイキチ
5月 五味美保
5月 加藤登紀子
6月 井上葉子
6月 羽仁カンタ
6月〜
7月
浦沢直樹
7月 石飛智紹
7月 ABC アウト
ドアフェスタ2005
8月 大蔵喜福
8月 佐藤文廣
9月 石飛智紹
青山 貴
9月〜
10月
トヨタ
白川郷自然学校
10月 彦坂 裕
10月 藤崎達也
11月 仁志田博司
11月 宇多弘行
12月 川端由美
12月 水谷優子
12月 2005年を振り返って
1月 手塚眞
1月 鈴木重子
2月 竹下景子
2月 鮎川ゆりか
2月〜
3月
石井竜也
3月 青木静
3月 パトリック・ライアン
5月1日ゲスト:シタール奏者ヨシダダイキチさん

ヨシダダイキチ1 手塚「ヨシダダイキチさんはAlayaVijana(アラヤヴィジャナ)というバンドのリーダー。そして愛・地球博のパビリオン日本館のBGMの監修もされています。まずこの"AlayaVijana"の意味からお教えください」ヨシダ「いろいろな記憶の貯蔵庫という意味です。僕のバンドはいろいろな伝統楽器を使っているので、それも過去からの記憶という意味を込めて付けました」手塚「編成がヨシダさんのシタールの他、タブラ、ホーメイ、マリンバ、アラビック・パーカッション、ベースですが、ホーメイとは?」ヨシダ「モンゴルに“ホーミー”と言うのがあるんですが、声です。一人で2音3音だします」手塚「音楽のジャンルは?」ヨシダ「ワールドミュージックなんですが、もうちょっと伝統に則った音楽です」

 手塚「他のワールドミュージックとここが違うという所は?」ヨシダ「ベース以外はシルクロードの楽器なんです。ですから同じ文化圏の楽器なので、ルーツミュージック延長線上にある音楽です」

 手塚「アルバム“アラヤヴィジャナII”のジャケットに手塚治虫の“ロビタ”が使われていますが、何故ですか?」ヨシダ「ロビタも過去から未来への流れの中にあるので、このバンドと共通するので使いました」

 手塚「前回のアルバムにはゲストボーカルとしてUAさんが参加されています。そして今回は奄美の島唄の第一人者、朝崎郁恵さんが参加されていますね」ヨシダ「たまたま彼女のCDを聞いて良かったので、ダメもとでお願いしたらやってくれるということで...朝崎さんは奄美の昔の方言を話せる方です。いわゆる過去を保存しているという所がロビタにも通じますし」


ヨシダダイキチ2 手塚「“アラヤヴィジャナII”には屋久島でフィールドレコーディングされて、何とラストに21分も水の音が入っていますね」ヨシダ「万博で屋久島に録音しに行くというプロジェクトに参加したのでたまたまなんです」手塚「何故、野外の音を入れようと思ったのですか?」ヨシダ「音楽を作るのは密室なんです、スタジオとか。それに最近はコンピューターの中でやるのでより密室なんです。ですから音楽の中に人、有機物がいなくなってしまうんです。それでその有機物を入れたくて外の音を入れました。また一度スタジオで作った音を屋久島に持っていき、屋外でスピーカーで流して録音しました。それをまたスタジオに持ち帰り元の音に混ぜたりしました。いろいろな人が屋久島の音を録音していると思いますが、普通はそれをスタジオで編集したり手を加えてしまいます、でも僕たちいっさい手を加えずスタジオの音に被せました。最後の水の音も録ってきたままです。水の音にも音程があって、音楽になっているんです。ですから今回のアルバムは人が作った音楽が半分、自然が作った音楽が半分入っています」
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5月8日 ヨシダダイキチさん

ヨシダダイキチ3 手塚「ヨシダさんがお弾きになるシタール、出身はどこなんですか」ヨシダ「インドです。でも今のインドではないんです。インドア大陸(パキスタンやアフガニスタンを含めた地域)の北の方の楽器です」手塚「いつ頃出来た楽器なんですか?」ヨシダ「500年ぐらい前です」手塚「楽器の素材は?」ヨシダ「チーク材と瓢箪です」手塚「現在その素材は手に入るのですか?」ヨシダ「チーク材は家のフローリングや船の甲板等に使われています。インドは100年ぐらいイギリスの植民地だったので、その頃に100%に近いぐらい、切られてしまいました。そしてチークの中でも一番良いと言われていたビルマチークは今もうありません。ですからシタールは危機的状況です」手塚「そうすると結構高価なんでしょうね」ヨシダ「インドは物価が安いので、インド人にとっては200万〜300万円の価値のある楽器ですが、日本人にとっては5万円ぐらいです」

 手塚「温暖化で昔に比べて温度が変化してきていますが、楽器への影響は?」ヨシダ「それはどうか分かりませんが、ほとんどの民族楽器は元々その地域の循環の中で使われていました。それが世界的に流行ってしまうと大量に生産されてしまいます。それが楽器から見た環境破壊ですね」


ヨシダダイキチ4 手塚「ヨシダさんは地方公演の合間に、その土地の幼稚園や小学校を訪ねてシタールの実演をされていらっしゃいますが、きっかけは?」ヨシダ「小さい規模のコンサートを出来るだけするようにしています。そうすると地元の人にお世話になります。ですからそのお礼という意味も含めて行っています。で、子供たちの反応はすごく良いですね」

 手塚「今後の活動予定や、やってみたい事等をお教えください」ヨシダ「活動はおいおいですね。とりあえずこのバンドで練習してみようかなと...」手塚「アルバム出した後に練習ですか(笑)」ヨシダ「練習と言っても音の練習ではなくて、お互いの楽器の伝統を理解するという事です。それとこの楽器を次の世代に伝えていきたいですね」


彦坂 裕さん 五味美保さん

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