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【大阪】「子どもの未来奪った」中1男女殺害に死刑判決

12/19 19:30

殺人罪が成立するかどうかが最大の焦点だった裁判。大阪府寝屋川市の中学1年の男女2人を殺害した罪に問われた男に対し、大阪地裁は死刑を言い渡しました。

判決によりますと、山田浩二被告(48)は、2015年8月、大阪府寝屋川市の平田奈津美さん(当時13)と、星野凌斗さん(当時12)の首を圧迫するなどして殺害しました。裁判で、山田被告は2人への殺意を否認していましたが、大阪地裁は「ピンク色になった歯」や「うっ血の痕」などの遺体の特徴から、強い力での頸部圧迫による窒息死と断定。「急所である首を絞める行為」に殺意があったことは明らかだと指摘しました。また、弁護側が星野さんの死因について「何らかの体調不良の可能性」を主張していたのに対し「事件当日に外出するまで健康に問題はなく、突然死は考えられない」と真っ向から否定しました。また、2人目の殺害動機が「口封じ」であることや、山田被告に完全責任能力が認められることなど、検察側の主張をほぼ全面的に認定。「出会ったばかりの子ども2人の未来を永遠に奪った。生命軽視の態度が著しい」と断罪し、求刑どおり、死刑を言い渡しました。山田被告側は控訴する方針です。判決が言い渡された後、今回の裁判にかかわった裁判員が会見を開きました。裁判員の1人は「(死刑制度について)健康な人の生命を奪うことに違和感を感じないことはないが、日本のルールに従って公平に冷静に判断しようとしました。正直、気分は重かったが、議論を重ねて納得する結論となりました」と話しました。

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