EarthDreamingロゴ 放送内容
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4月 福岡 司
4月 坂本美雨
5月

鈴木幸一

5月 小野田淳乙
5月 石古暢良
6月 渡辺正行
6月 中村 透
7月 宮脇 昭
8月 羽仁カンタ
8月 鈴木祐美子、北本忍
8月 矢島 稔
9月 鈴木祐美子、北本忍
9月 原田麻里子
9月 上岡 裕
9月 森谷秀樹
10月 櫻田 厚
10〜
11月
矢野恭弘
11月 ECO & MUSIC
11月 山崎伸治
12月 疋田 智
12月 小林武史
12月 この1年を振り返って
1月 田中 優
1月 藤崎達也
1月 インドラ・グルン
1月 土居健太郎
2月 金子竜太郎
2月 里中満智子
2月 鮎川ゆりか
3月 青木一夫
3月 桐田哲雄
3月 愛・地球博1
湯本哲哉
3月 愛・地球博2
11月21日ゲスト:(株)シニアコミュニケーション代表取締役会長
山崎伸治さん

山崎伸治1 手塚「山崎さんの会社“シニアコミュニケーション”とはどういう会社なのですか?」山崎「簡単に言いますと日本で唯一のシニアマーケットの専門機関です。元々日本にアクティブシニアを研究する機関が無かったんです。それで7年ぐらい前から準備をしまして、5年前に立ち上げた会社です。具体的に言いますとシニアの方々のネットワークを作りました。また雑誌も発行しています。そこで集まったシニアの方々の声を、いろいろな企業がシニア向け商品を開発するときに提供をしています。コンサルティングのサポートや、商品のプロモーションなども行っています」

 手塚「シニアというターゲットは何歳ぐらいですか?」山崎「基本的には年齢でくくるものではないと思っています。お年寄りマーケットと捉えてしまいますと、シニアマーケットの突き所を間違えてしまうということがあります。むしろ私どもはシニアの方々を熟練消費者と捉えています」


山崎伸治2  手塚「高齢化社会とは全人口の7%を65歳以上の人が占めること、そして14%以上を占めると高齢社会と言います。日本の高齢化の現状についてお聞きかせください」山崎「まず50歳以上人口ということで言いますと、成人人口の半数が既に50歳以上になっています。現在では全人口の20%が65歳を超えています。後10年ぐらいでこの数字が25%になります。で高齢化社会、高齢社会の7%から14%になることを倍加年数と言います。ヨーロッパ各国ではだいたい100年ぐらい。米国では71年、これが日本ですと24年という短さです。そのスピードの速さが世界的に注目を浴びている所以だと思います」手塚「こうなった原因は?」山崎「急激な少子化ということもありますが、元々人数の多かった世代が高齢者世代に入ってきたということです。またアジア各国も同じような現象が起きています」
 手塚「欧米の高齢化の現状は?」山崎「元々高齢者に対しての目線でみますと進んでいます。日本よりも早くから高齢化が進んできたんです。ですから高齢者向けの対応がなされています」

 手塚「世界的にも注目されている日本が、これから世界の参考になっていくと思うのですが...」山崎「日本がリーダーシップを発揮して、国家モデルとして高齢社会の対応をしていかなくてはいけないと思いますが、日本はシニア問題と言うとどうしても介護の方になってしまいます。ですからこれからは欧米のやり方を参考にして、日本独自の方法を世界に先駆けて、作っていく必要があると思います」

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11月28日 山崎伸治さん

山崎伸治3 手塚「シニアの方々はどういった意識を持って活動されているのですか?」山崎「今までの日本の考え方は“シニアの方々は守らなければいけない、弱い存在”でした。でもそうではありません。介護が必要な方は全体の約10%。ということは90%の方は介護を必要とされていません。また“シニア”という括られ方を嫌がられます。実年齢と認知年齢というのがありまして、この差は平均すると10〜14歳認知年齢が下という結果が出ています」手塚「年寄り扱いしないでほしいということなんですね〜」
 山崎「また消費にまわすお金も50代が一番高くて、続いて60代。ということでシニア世代はお金も使う世代であるといえます。この辺の認識も変えなくてはいけないですね。そして人生80年時代になってどう変わったかといいますと、人生60才の頃は50歳を過ぎますと後10年ぐらいしか無いので、余生を過ごすという感覚だったのです。ところが80〜90年になりますと、後30年以上ある訳です。そこで、50歳から始めてみるピアノ教室、パソコン教室、また恋愛など。そういう人生を歩まれる方が多くなってきました」

 手塚「山崎さんのところにシニアの方々から届いている、面白い活動や意識などをお聞かせください」山崎「シニアの方々が求めているのは、自己実現、社会貢献なんです。自分たちが経験したことを形として世の中に残したい、また自分の知恵や経験を新しい世代の為に使いたいという思いが非常に高いのです。ですからボランティア活動に積極的に参加する方が多いですね。いろいろなボランティア活動がある中で一番人気なのは、町起こしなんです。分析しますと、地域の若手という立場になりたがるということなんですね。地域に行きますと70歳、80歳の方々がたくさんいらっしゃいますので...ですから高齢社会の国家モデルとして、こういう知的生産者を生かす仕組みを作ることが、日本の未来を明るくすると思います」


山崎伸治4 手塚「これからの予定をお聞かせください」山崎「ようやく“シニアコミュニケーション”がシニアマーケットの専門機関として認められ、行政機関ですとか企業さんに、シニアの方々が必要なものをきちんと伝えられるようになりました。それによってそういう必要なものが実現され始めてきました。しかしもっとシニアの方々との接点を多くして、今シニアが求めているものを伝えていきたいと思っています。またこれからシニア層の大きな市場となってくるのが、住まいのマーケットです。もう一つはエンターテイメントです。シニア層のそういったものが不足していると思います。またやってみたいことは“アンチ・エージング”。これは良い年の取り方をしましょうということです。かっこいいシニアが増えていくための、美と健康のお手伝いができるような事業をやってみたいと思っています」

 手塚「最後に山崎さんご自身がどういったシニアになりたいかをお聞かせください」山崎「今は、年をとることをネガティヴに感じてしまう時代だと思います。私は50歳未満お断り、60歳未満お断りのような“R50、R60”そんな社会にならないかなと思っています。いわゆる若造お断りですね。そうすると年をとっていって、早く私もあそこに行きたい、あんなことを経験したいと思える社会を作っていきたいと思っています。
 それで私自身の20年後、30年後はやはり、かっこいいシニアでありたいと思っています。下の世代から“あんな爺になりたい”と言われるような...(笑)」


ECO & MUSICレポート 疋田 智さん

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