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あす、初日

■ムーンビームマシンさん、今朝小屋入り、あす『月雪の娘』の初日です。ABCホール初お目見え、なんです実は■ふと思い出したのが、おとといの夜、珍しく燗酒などをいただいて帰る道すがら見た、高層マンションの真上にかかった玲瓏たる三日月。冬の夜空は、都会でも美しい。昨夜は、MONOさんの稽古場を見学しての帰り道、京都・四条烏丸あたりで前夜より少しだけ厚みを増した月を眺めました。気づけば、粉雪もちらちら。週末は大雪になるとの予報です。雪深い地方の皆さんにとってはちょっと失礼な感想で恐縮なのですが、『月雪の娘』、なんともこの季節にぴったりのかっこいいタイトルだと思います■ラジオ番組でご紹介するに当たって台本を送っていただき拝読したのですが、この作品は、小泉八雲・作『怪談』の中の一編、『雪女』の後日譚。というわけで、まず『雪女』がどんなお話なのか簡単にご紹介します■

ある猛吹雪の夜。渡し守の小屋での夜明かしを余儀なくされた二人の男が、雪女に襲われる。雪女は年老いた男の命を冷酷に奪うが、もう一人の若く美しい青年・巳之吉は、決してこの夜の出来事を口外しないことを条件に見逃してやる。次の冬、巳之吉の前にお雪という美しい娘が現れる。二人は夫婦となり、十人の子をなし、何年も幸福に暮した。しかしある夜、ふとしたはずみで巳之吉は禁を破り、妻にあの夜の事を話してしまうのだった・・・!

■『月雪の娘』は、このとき後に残された子供たち、とりわけ、長女とその妹を中心に描く物語です。雪女と人間の間に生まれ、哀しい運命を背負った二人の娘。彼女らをめぐる様々な人々の愛と憎しみ■ひょっとして間違っているかもしれませんが、作・演出のSarahさんは、ヨーロッパにおける吸血鬼一族に当たる存在として雪女を描いているんじゃないかと思います。逃れられない血脈、恐ろしい宿命...吸血鬼伝説には、古来欧州の人々を惹きつける独特の『恐怖の美学』みたいなものがあります。それを、冬の日本の土着性の中でリアリティをもって描き出すために生まれたのが、本作『月雪の娘』なんだと■関西小劇場界で活躍中の俳優陣が大挙出演します。冬のお話ですが、もちろんABCホールの中はじゅうぶん暖房しております。どうぞしっかり防寒の上、美しく激しいお芝居をご覧にお越しください!(艦長)

ムーンビームマシン『月雪の娘』  作・演出 Sarah

月雪の娘.jpg2月7日(金)      19:00

   8日(土) 14:00 19:00

   9日(日) 15:00

※当日券は開演1時間前から発売

※上演時間は2時間弱(予定)

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