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2008年12月 8日

いよいよ年の瀬

■M-1GPの決勝進出8組が決定しましたね。わくわくです。今年のラインアップを眺めると、昨年のサンドウィッチマンのまさかの下克上優勝が、漫才界全体の流れに微妙に影響してるのかな...と考えてしまうのは私だけでしょうか?何というか、漫才の評価軸ないし受ける漫才のトレンドが少し変わりつつあるのかなぁ、という印象があります■いずれにしても、いよいよ年の瀬という感じがします。テレビの世界もそろそろ年末の特番シーズンですね。おそらくこの年末年始には、M-1をはじめとする若手のネタ番組と、流行の「雑学(※)クイズ」があふれそうですね。昨今のテレビのトレンドといえば、演芸、クイズ、そしてもうひとつ、この秋からゴールデンアワーに一気に復活した、ドキュメンタリー系の番組です。まあこちらは視聴率的に安定してるとはいえないようなので定着するかどうかはわかりませんが・・・■この3種類の番組に共通していえること。それは比較的低予算で作れるという点です■この業界にももちろん不況の波は押し寄せてきています。多くの放送局が初めて、あるいは久々に赤字に転じています。テレビ局の支出の中で一番大きな割合を占めるのはもちろん番組の制作に使うお金ですから、そこにシワ寄せがいったり・・・あ、これ以上書くとややこしいからやめとこ■民放テレビって誰でもタダで楽しめる貴重な娯楽で、不景気な時こそ充実してほしいんですけどね・・・■十数年前、バブルが崩壊したときもテレビ界は似た状況でした。お笑いネタブームこそありませんでしたが、たとえば1992年頃のテレビ界を振り返ると、「平成教育委員会」、「クイズ!年の差なんて」、「マジカル頭脳パワー!!」などのクイズ番組が高視聴率を獲り、「追跡」、「知ってるつもり?!」などのドキュメンタリー系の番組がゴールデンで人気でした。また、朝のワイドショーでその日の朝刊を並べて紹介する、というエコノミーな手法が各局で採用されだしたのもこの年です■しかし、深夜枠の番組は90年代初頭にはまだまだ活発で、フジテレビはこの時期に、いわゆる「深夜番組黄金期」を創り上げました。「カルトQ]、「カノッサの屈辱」、「たほいや」、「アメリカの夜」、「音効さん」・・・知的で先鋭的で独創的な数々の名番組が毎夜放送されていました。懐かしいな。同じ業界に生きる者として強い焦燥を感じつつも魅了されていましたねえ■深夜帯って伝統的に、「予算がない分、アイデア・企画力で勝負!」という風土があり、まあ元々低予算だから不況に強いのですね。それは今でも変わっていません。深夜番組はこの不況下にも相変わらず元気です■ただ昔とは微妙に違い、お笑い芸人さんの持つ、強烈な個性やトークの瞬発力などに依存した企画が多いような気がします。もちろんそれも立派な企画であって、芸人さんのポテンシャルを最大限発揮させるという点においては、昔より飛躍的に技術は向上していると思います。僕も毎夜、「アメ・・・」や「・・・コージー」、「あらびき・・・」などで楽しませてもらっているわけで■でもたまには、「たほいや」みたいに企画一本で魅せる番組にも出会いたいなあ・・・■

※ちなみに僕は「雑学」という言葉がなんか嫌いです。「学」というのは体系化された知の集積であり、「雑」とは相容れない言葉だと思うので・・・。「物知り」でええやん(艦長)

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