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2009年5月

ちょっと燃え尽き症候群

■今回の文化祭で改めて思ったのですが、まあなんと舞台芸術というのは贅沢な営みであるのでしょう。叶姉妹の生活並みかもしれません。たった数百人のお客様にご覧いただくために、この数週間の間、いったい何人の人が一所懸命知恵を絞り額に汗し努力されたかと思うと、本当に頭が下がります。

■前にちょっと別の場で書いたことがあるんですが・・・例えば小劇場で芝居を打つ総勢20人の集団があるとします。この20人が1日平均5時間、1か月の間公演のために作業するとします。本を書く、稽古をする、道具を作る、その他一切合財の作業。その結果、2時間の芝居が出来上がるとします。そしてその作品を1500人のお客様がご覧になるとします。まあ、これはあくまで机上の思考ゲームみたいなものなんで「芸術的営為は時間になど換算できない!」という至極真っ当なご意見は無視するとですね、

のべ作業時間: 5時間×20人×30日=3000時間

のべ観劇時間: 2時間×1500人   =3000時間

と、等しくなるんです。一人の役者が青春を賭けて?汗だくになって稽古に励む時間と、お客様が劇場の客席に座ってその成果を楽しむ時間は、同じくらいの濃密さを有しているのだと。作る側からみれば実に非効率的な作業であり、観る側にとっては実に贅沢な体験であるわけです■例えばテレビ番組を作る作業は、たとえ100人が10日間徹夜して作ったとしても、その番組を最終的に何十万何百万の人が観るわけで、【作業量対鑑賞量】という点では比較になりません■繰り返しますが、芸術作品を作り上げる作業をこんな数字で語るのは不当であるとは分かってはいます。しかしここに小劇場演劇に代表される舞台芸術が根本的に抱える難しさがあることは疑いなく、商業ベースに乗るとまではいかないまでも、各人が活動に専念できるだけの保障を得ることの困難を思い、嘆息してしまうのです■あ・・・昨日打ち合わせで梅田芸術劇場へお邪魔したのですが、そこで気づいたことがあるんです。これも「舞台」というものが抱える矛盾・・・こっちはなんというか「華」のある矛盾なんですが、何だかあわただしいので次回にします■カムカムミニキーナさん、先ほど劇場入りされまして、作業の真っ最中なんですよ~(艦長)

 アザラシomote.new小.JPG

カムカムミニキーナ

「アザラシ」

5月 9日(土)   14:00 19:00★

   10日(日)   14:00★

 

★...松村武、八嶋智人、藤田記子+日替り劇団員によるおまけトークあり

【当日券について】・・前売り券はほぼ完売していますが、各回若干当日券が発売されます。開演1時間前からホール受付にて発売です!

 

            

 

お疲れ様でした!!

文化祭ending.jpg■舞台上に出演者が居並び、最年長(?)の牧野エミ姉さんの音頭による一礼をもって、「中之島春の文化祭」、無事2日間の日程を終わりました。新型インフルエンザの流行で興行場の閉鎖などという物騒な話題も飛び交う中、とても幸せな時間を過ごさせていただきました。

いろんな方々に心をこめて少しだけですが感謝の言葉を述べたいと思います・・・

■とてもマナーよく鑑賞してくださったお客様、ほんとうにありがとうございました。1日出入り自由、そして当然ながら予約のあるお客様はいつ来られても全員入場可能・・・これらの条件をクリアしながら客席をなるべく満席に近い状態に保つこと。これは理屈で考えたら不可能なことです。でも今回そのあり得ない状態が実現しました。途中退場の際に席取りをされる方がなかったこと、予約したものの諸事情でお越しになれなくなった方からちゃんとキャンセルのご連絡をいただけたこと。これらが勝因です。そしてもっと大切なこと、うれしかったことですが、お目当ての演目だけでなく、すべての出演者に対し平等に温かい拍手や笑いをいただけたこと。とてもうれしかったです。失礼な表現ですが、本当に「いいお客さん」でした。

■当方の突然なお願いにもかかわらず快く参加してくださった出演者の皆さん、本当にありがとうございました。セットなし、短い持ち時間、限られたリハーサル・・・数々の悪条件の中で素晴らしいパフォーマンスを見せていただきました。「持ちネタをチョロッとやってもらえれば」みたいな安易な気持ちでいた自分を恥じております(ちょっと考えたら無理って分かることなのにネ)。皆さん1回きりの舞台のために滅茶苦茶稽古してくれはって、もちろんホンも書き下ろしてくれはって、恐縮至極です。今度はABCホールで思い切り暴れてください!

■そして上田剛彦アナウンサー、君はすごいね。阪神タイガースに詳しいアナウンサーは大阪にゴマンといるけど、関西の舞台パフォーマーにこれほどの愛情と知識を持っているアナウンサーは他にいないでしょう。大いに文化祭を盛り上げてくれました。5月2日(初日)のオープニングでいきなり『ABCホール、明日でまる1年!』と言ったのも許そうと思う。『今日』やで。

■そして続けて手前味噌ですがホールスタッフの皆さん、お疲れ様でした。技術の柴田さん、辻さん、舞台監督のサコさん、制作の猪瀬さん、それぞれがチームを引っ張ってプロの仕事をみせてもらいました。

・・・本当に皆さんご協力ありがとうございました。今回の文化祭、「成功」いやきっと「大成功」と呼んでもいい成果を挙げられたと思います。次回があるのかどうか、全く白紙ですが、どーだかなー?

春の文化祭 終わりました

「中之島春の文化祭」無事終了しました。詳細な御報告は艦長におまかせするとして、新入乗組員からの感想を少しだけ...。4/1ABCホールという船に乗って1ヶ月、初めての自主興行が今回の「春の文化祭」です。正直なところ、関西の演劇・パフォーマンス事情にあまり明るくない私にとって、2日間のラインナップを飾って下さっている皆さんのお名前は、中之島レコーズさんと笑い飯さん以外はほとんど知らないと言っていいものでした。(もちろんABCアナウンス部とパロディフライさんは知ってます!)なので、「いったいどんなイベントになるんだろう」と「???」の数が日を追って増えることがあっても、減ることのないままリハーサルに入りました。私の仕事は、技術スタッフがあとで作業の確認ができるようにリハーサルの様子を収録すること。2日間のリハーサルが終わり、大部分の演目を見終わったときに初めて「今回の春の文化祭は成功する」と思いました。とにかく続々と出て来られる劇団・パフォーマーのみなさんが多種多彩。これで名画試写会があったら、普段のABCホールの公演ラインナップと全く同じです。また、その内容が面白い、魅せる、泣かせる、聴かせるものばかり。こんないいイベントだとわかってたら、前売券の予約をしておけばよかった。(キミは仕事やっちゅうに)「そんなことは最初からわかっとるわい!」というツッコミは当然あるでしょうが、演劇に関心はあっても身近に一緒に観に行こうと誘ってくれる人がいなかった者にとって、これがごく素直な感想でした。(そんなんでええのか!)おかげさまで艦長の御報告(?)どおり文化祭は大成功で終了させていただきました。これもご来場いただいた観客の皆さま、ご出演いただいた皆さま、ご協力いただいた関係各位の皆さまのおかげです。この場を借りて御礼申し上げます。ありがとうございました。(乗組員・F)

おつかれさまでした(半分だけ)

■ありがとうございました!中之島春の文化祭、初日が無事終了しましたっ!これも温かいお客様、熱い出演者のみなさん、(そして優秀なスタッフ)のお蔭です。感謝感謝!■当日券を求めて長い間待っていただいたお客様、本当にすみませんでした。ちょっと始まってしまったけれど、最終的には何とか皆さん入場していただけて本当によかったです。明日もうまくいきますように!(祈)

■さて、明日・千秋楽、5月3日(日)の出演者の簡単なプロフィール紹介を・・・■ババロワーズ・・・リアルとナンセンスの波状攻撃が売り物のコメディ劇団■ソリ・・・今京都で注目の若手ユニット。あのヨーロッパ企画の中で生まれました■ライス兄弟・・・学生服・イガグリ頭で思春期を歌う30代デュオ■デス電所・・・今関西の若手劇団の中で注目度トップクラス!あらゆるエンタテインメント要素をぶち込んだブラックな世界■関西カモフラージュドパーティ・・・台本も打ち合わせもないインプロビゼーション(即興劇)に挑戦する集団■コメディユニット磯川家・・・切れ味鋭いシチュエーションコメディを追求する注目の若手集団■タニマチ金魚・・・楠見薫・牧野エミ・中道裕子という大物女優3人が結成したオバカなユニット■美津乃あわプロデュース・・・怪女優の名をほしいままにする美津乃が盟友であり名優の藤元秀樹とタッグを組む■売込隊ビーム・・・もう若手じゃない、今や関西の小劇場を代表するエンタテインメント集団■N-Trans-Fish・・・尾沢奈津子を中心に、「人間の内面を踊る」ダンサーたちが魅せる■SMP(仮)・・・sunday所属の女優宮川サキ&安元美帆子が30代の崖っぷちを笑い飛ばす■スクエア・・・上田一軒・森澤匡晴・北村守...3人の喜劇職人がイケてないサラリーマン3人組の音楽ライブを...

というわけで充実していることこの上ないのですが、当日券は数に限りがあります。ご予約のないお客様、ご了解の上、ABCホールにお越しください。よろしくお願い致します。

■ではABCホール満1歳のお誕生祝いビールを1杯だけ、福島駅前方面でいただいて帰ります(艦長)

 

飾りつけ出来ました

2009050110540000.jpgいよいよあす・あさってです、中之島春の文化祭■出演してくださる皆さんのプロフィール紹介みたいなことをこの場で順次やっていこうと思っていたのですが、さすがにちょっとばたばたしてて、できてませんでした。遅ればせながら、ざっと挑戦します。いざ!

5月2日(土)■椎名法子・Sky...大阪の音楽シーンを元気にしたいと生まれたレーベル「中之島レコーズ」所属の大人気シンガーと姉妹デュオ■パロディフライパフォーマンス+...ハートウォーミング芝居を打ち続ける劇団パロディフライで結成された特別ユニット。歌とダンスと演奏で参加■劇団レトルト内閣・・・関学出身でただいま人気上昇中、今秋ABCホール登場予定の劇団■いいむろなおき・・・マルセル・マルソーに師事した本格派パントマイマー■あさの@しょーいち堂・・・昨年ABCホールで旗揚げ。「マンガみたいな演劇」?で突っ走る集団■44ProduceUnit・・・東京の小劇場シーンで活躍する役者が一人芝居で登場■ABCアナウンス部です。・・・柴田・武田・喜多・高橋4人の局アナが何を見せる!?■ダイナマイトしゃかりきサ~カス・・・5人組のボーカルエンタテインメントグループ。アカペラからコントまで!■笑い飯・・・説明不要、あの笑い飯です■jade・・・熱く心に伝わるダンスを届ける女性グループ■劇団赤鬼・・・「ライブシアター」を合言葉に元気なエンタテインメントに徹する神戸の人気劇団■満員劇場御礼座・・・「無思想会社派」。サラリーマンによるサラリーマンのための芝居を長年続けている■石原正一・・・孤軍奮闘する、自称「80年代小劇場演劇の継承者」。

                                       3日(日)の出演者は次号!(艦長)

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