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映像の力

■第7回大阪アジアン映画祭、無事終了しました。ご来場いただいたお客様、ありがとうございました。フェスティバルを支えた関係者の皆さん、多くのボランティアスタッフの皆さん、お疲れ様でした■とかいいながら最終日僕はお休みをいただき、朝は自宅で、録画していたTV番組を鑑賞。世界的サーフィン写真家・佐藤傳次郎さんのドキュメンタリーです。見応えがありました。今まで全然考えたことがありませんでしたが、サーフィンをしている人の写真ってサーフィンしながら撮影するんですね。なるほど、でなければ迫力あるショットは撮れっこない。つまり写真家は、被写体のサーファーと同じくらい波乗りの技量がないとだめなわけだ!すごい・・・■それにしても、海は美しい。波は美しい。番組は、1年前の津波の被害を受けた人々にもう一度そのことを思い出してもらおうという、傳次郎さんの自作の映画や写真の紹介活動を追います。有意義だけれど、とても勇気のいる行動だと思います。感心した僕は、お昼頃まで一時サーファー志望中年になりました■で午後からは、ハリウッド映画『ヒューゴの不思議な発明』(監督/マーティン・スコセッシ)を近所のシネコンに観に行きました。こちらも素敵な作品でした。そしてやはり同じく、映像の持つ力についての作品でした■1930年代、パリの駅に暮らすひとりの少年が紐解いてゆく、映画の魔法についての物語。映画愛に溢れた作品です。映画の父・リュミエール兄弟が作った「列車が駅に到着する」映像で、当時の観客が驚いて逃げ出そうとしたという伝説。また、チャップリン、キートンと並ぶサイレント時代の喜劇王、ハロルド・ロイドが、ビルの大時計の長針にぶら下がる有名なサスペンス・シーン。これら映画黎明期の名場面へのオマージュが散りばめられています。映画の立体(3D)化は実はごく初期から試みられていて、今は何度目かのブームだそうですが、これこそ本当に意味のある3D作品だよな、と感じ入りました■あまり書くとネタバレになってしまうのですが、SFXの原点ともいえる百年前の『魔法の映画』作りの現場が、僕にとっては一番の見どころでした。新しい芸術を作り出そうという情熱が溢れ、どんな奇抜なアイデアでも実践してみる撮影スタジオの活気。『半世紀前のテレビの現場もきっとこんなだったろうな』という個人的な憧憬も含めて、素晴らしいシーンでした■人を楽しませること、驚かせることの悦び。ヤル気の出る映画です。普段は使いたくない表現ですが、この作品については『勇気をもらった』って、いってもいいような気がしました、うん。

■そういえば、この『ヒューゴの不思議な発明』、先日、美術、視覚効果など最多5部門で見事アカデミー賞を受賞しましたが、作品賞や監督賞はノミネートされたものの惜しくも受賞を逃しました。『ヒューゴ...』を押さえ、作品、監督、主演男優など同じく5部門で受賞したのが、『アーティスト』。『ヒューゴ...』とほぼ同じ時代のハリウッドの映画界を題材にした、サイレントで白黒のフランス映画です。フランスを舞台にしたアメリカ映画に競り勝ったのが、アメリカを舞台にしたフランス映画だというのですから、よく出来た話です。しかも、どちらも映画を題材にした非常にメタな作品だという・・・■この大注目の『アーティスト』、日本公開は4月7日ですが、実はABCホールでの試写会が3月27日(水)にありまして、なんと現在まだ応募受付中です(メールは3/21・10時まで)■急げ!(艦長)

           ※追記・・・すでに「アーティスト」試写会の観客募集は終了しました(3/21夜)

 

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