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奇跡の舞台化!

■海の男・艦長もABCホールという艦を離れオカに上がると、ちょっと別のお仕事もやっています。今回はそのご紹介を...■「黒部の太陽」ってご存知ですか?1963年に完成した黒部ダムの建設にまつわる男たちの闘いを描いた映画(1968)です。主演であり制作者でもあった石原裕次郎さんは、この映画を「生涯最高の映画」と語りながらも、いや恐らくだからこそ、その後一切封印してしまうのです。つまり、劇場での再上映はもちろん、TV放映、DVD化もいまだにされていません。まさに幻の作品というわけです■この苦難に満ちた黒部ダム建設の物語は、その後の日本の高度経済成長をエネルギーの供給という面で支えた先人たちのドラマとして、あのNHKの人気番組「プロジェクトX」でも取り上げられました。その年だったか、大晦日の「紅白歌合戦」で中島みゆきさんが、プロXの主題歌「地上の星」を黒部のトンネルの中で歌ったのも話題になりましたよね。珍しく僕もこの時紅白を観ていたのですが、中島さんが歌詞を間違われた瞬間が妙に忘れられません。「あんな場所で生中継するってスタッフめっちゃくちゃ大変だよなー!この1曲に予算どれくらいかかってるかなー?」と感心していたその瞬間、歌い手さんがアリっ?と自作の歌を間違えてしまうって、なんちゅうかコレゾ生放送の醍醐味ともいえるわけで...■関係ないですが、そういえば【へんてこな道具ばかり作り続け、いつか自分も「プロジェクトX」に取り上げられるに違いないと信じ続ける町工場の勘違いな親父社長とその妻】のコントを、数年前に艦長は書きました。あまり出来はよくありませんでしたが...(苦笑)■ん?ハナシが横道にそれましたが...その幻の名作「黒部の太陽」がなんと今回舞台版として蘇ることになったのです。                                          

この10月!大阪・梅田芸術劇場で!                               Photo:篠山紀信      本チラシ表用0512.jpg                                                                    

■で僕、主に宣伝部隊としてこの作品に関わることになっているのです■映画のオリジナル版の主演は、石原裕次郎さんと三船敏郎さんという当時の映画界の二大スター。その役を今回、中村獅童さんと神田正輝さんが演じます。豪華で異色な組み合わせ。なんだかワクワクする配役ですね。ABCラジオの大人気パーソナリティ・妹尾和夫さんが出演(Wキャスト)するというのも関西のファンにとっては大きな話題でしょう。妹尾さんといえばモチロン、中之島演劇祭でもお世話になっている「劇団パロディフライ」の座長さんでもあります■さて、実はこの舞台、とても面白い二重構造になっていて、映画「黒部の太陽」の物語とカットバックするように、俳優・石原裕次郎、三船敏郎を中心とした男たちの、「『黒部の太陽』制作秘話」も同時に描いているのです■若い方にはやや???なお話ですが...オールドファンならご存知のとおり、当時、石原さんは日活、三船さんは東宝という会社の所属。この時代の日本映画界は、5つの大手映画会社が、それぞれ俳優たちを囲い込み、自社の俳優が他社作品に出演することを禁じていたのです(いわゆる「五社協定」)。この現状に飽き足らず、「このままでは日本映画は駄目になる!」と危機感を持った石原さん、三船さんらの想像を絶する努力によって、この掟破りの壮大な映画「黒部の太陽」が作られた...■そう、舞台「黒部の太陽」はこのもうひとつの物語...熱き活動屋たちの体制との闘いの物語をも描くのです!!■えーとですね、実は更にもうひとつこのアツい物語がこの作品には隠されているのですが...そろそろ僕、これまた古~い名作日本映画を九条のシネ・ヌーヴォで鑑賞するために出かけなきゃならないんで、この続きは次回に!...ということで■舞台「黒部の太陽」は10月5日(日)から26日(日)まで。良い席はお早めにお求めください!!(艦長)

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2008年08月19日火曜日
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2008年08月22日金曜日
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