スタッフブログ
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スタッフの雑記

最近見た面白いモノ

■暑くもなく、寒くもなく、じとじともしていない。春と秋それぞれほんの2週間ずつくらいしか訪れない素敵な季節が過ぎ去ろうとしています■こういう「春眠不覚暁」みたいな時期は人間バカになってしまいそうで、ちょっと体に無理を強いても脳に刺激を与えねばと、いろんなものを見るようにしています。というわけで突然ですが、最近鑑賞して強く印象に残る作品をノンジャンルで羅列することにします・・・■ハイバイ『おとこたち』(5/15@ロームシアター京都)。岩井秀人さん作・演出のこの作品、僕的には、「男による男のためのメロドラマ」でした。学生時代に出会った4人の男たちの、それぞれの人生を60年にわたってスケッチするのですが、小劇場空間を巧みに生かした構成・演出が見事。身勝手・自堕落な連中ばかり出てくるのに、終盤なぜか柄にもなく涙腺が決壊寸前となりました。初めて行ったロームシアターのノースホールもよかったー■森達也『FAKE』(5/17@市内某試写室)。森監督は僕と同い年で、ずっと気になるヒトです。メディアの中では「硬派の異端児」的存在だと思うのですが、こういうドキュメンタリーを作る際のしたたかさは見ていて実に頼もしく心地よい。ご存知の通り佐村河内守さんに長期密着した作品ですが、むしろ中盤からは彼の奥さんに視線と心を奪われます■NHK土曜ドラマ『トットてれび』。物心つく頃に家にテレビがやって来た元祖テレビっ子世代としては絶対に見逃せない、NHKでなければ作れない贅沢なドラマです。渥美清:中村獅童、森繁久彌:吉田鋼太郎、坂本九:錦戸亮という豪華キャスト、むろん主演・満島ひかりの黒柳徹子再現度も高いし、濱田岳や松重豊など旬でウマウマな役者を脇でちょっとだけ使う技も憎らし過ぎる■さて、トットちゃんたちが立ち上げた日本のテレビの最先端?あるいは最果てにいるのが、「BSスカパー!」というチャンネルではないかと最近僕は感じています。スカパー!と何らかの契約をしている人は誰でも見られるおまけチャンネル的な扱いらしいですが、どうしてどうして、ぶっ飛んだオリジナル番組をいくつも作っています■メイン司会者とタイトルだけを羅列すると、◎小籔千豊『BAZOOKA!!!』、◎千原ジュニア『ダラケ!』、◎ロンブー淳『田村淳の地上波ではダメ!絶対!』、◎元NHKアナウンサー堀潤『モノクラ~べ』・・・■全体としては3つ目の番組タイトルに象徴されているわけで、地上波では決して踏み込めないような内容、会議の場で冗談半分の「捨てネタ」としてひと笑いして忘れ去られてしまうような企画ばかりです。ギャンブル、フェティシズム、風俗産業などに深くのめり込んだ人たちを集めて実技披露やクイズ合戦をしたり、ホームレスの人たちと車座で酒宴トークをしたり、不良高校生のラップ選手権を開いたり、ライバル社の商品の性能テスト対決をガチンコでやったり・・・まあ、普段地上波の番組を作っている人たちからすれば、「これくらい俺らだって思いつくよ、けど放送できないもん」ということだと思うのです。思うのですが、いくらCSだからって越えなければならない壁、守らなければならない最低限のルールはある。それをクリアして実現しているのは立派。頑張ってほしいと思います■そんなチャンネルに、最近もうひとつ楽しみな新番組が出来ました。『演劇人は、夜な夜な、下北の街で飲み明かす・・・』。題名通り、小劇場の役者が数名、演劇の聖地・下北沢の居酒屋で飲みながら(当然何人かは泥酔して)語り合う、それだけの番組です。実際シモキタの飲み屋で毎夜繰り広げられている風景のドキュメンタリーみたいなものですね。水野美紀さん、表現・さわやかの池田鉄洋さん、カムカムミニキーナの山崎樹範さんなど総勢8人でパイロット版みたいなのが一度放送され、好評につき?目出度くこのほどレギュラー化されたみたいです。芝居好きが観たらぶっ飛ぶ面白さです■まあ、これも地上波じゃ出来んわなあ、関西版作ってみたいけど・・・(艦長)

満点!楽しかった!

IMG_4860.JPG■『中之島春の文化祭2016』、大盛況のうちに無事終了しました。出演団体のみなさん、スタッフのみなさん、お疲れ様でした■そして何より、2日間客席を素敵な空気で埋め尽くしてくださったお客様、ありがとうございました!多くの出演団体関係者から、「温かいお客様のおかげ」という言葉を聞きました■そうですよね不安ですよね、いつもの自分たちの公演なら、客席のムードは把握出来ているし、反応もおおよそ予測がつくと思うのですが、こういう合同の催しは『全出演者にとってアウェイ』な状況になりかねない。でもこの文化祭は、『全出演者にとってホーム』、な空気が醸成されつつあるなあ、と今回実感しました■今年は初めての試みとして、1日通し券に加えて、1日を3つのブロックに分けてブロック券を発売することになり、ちょっっぴり不安はあったのです。しかしマナーの良いお客様のおかげで、なんとかスムーズなオペレーションができたようです。結果として、実数としてこれまでより多くの方にこの文化祭をお見せできたし、限られた時間で楽しみたい、というお客様にとっても、よかったのではないかと思います■お天気も2日間ともびっくりするほどよくて、ABCリバーデッキ(ホールの前の広場を正式にはこう呼びます、以後お知りおきを)の人出も間違いなくこれまでで最高、ライブも大盛り上がりでした。ABCのマスコットキャラクター「エビシー」くんもたくさんの方に顔と名前を憶えてもらったのではないかと思います■肝腎の舞台の成果ですが、これも素晴らしかったと思います。毎度のことで残念ながら全部は拝見出来ていません。でも思い出すままに、客席最後部や舞台袖から運よく拝見出来た作品について、僕のその場の心のtweetをいくつか並べます。どれがどこだか、ご覧になった方は当ててみてください(艦長)

 

「うまい!本公演もこれしたらいいのに」
「さすが横綱相撲やなあ。文句なし」
「達者や。こんな技も持ってたのか!」
「かっこよすぎるわ君ら」
「ついていけない、でもめっちゃ受けてる!俺トシや」
「この感じ好きや僕は。でも大丈夫か」
「へへ。客席ざわついてる。いいぞいいぞ」
「噛むから味が出る(うまい)、オンリーワンだねえ」
「3日でここまで!若さの吸収力だなあ」
「遠路はるばるこれを演りに来るって凄い。この掟破りたち!(笑)」
                                                                                        ※すべて個人の感想です

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本当にみなさんありがとうございました!

文化祭2016いよいよ初日!

文化祭2016アサ.JPG■ああなんという気持ちのいい朝でしょう■古臭い言い回しを許していただけるなら、普段の行いが余程いいんだなあ。テレビもネットも、今日明日2日間の天気予報はキレイにsunが並びました。こんな朝は、レースのカーテン越しに朝日を感じながらふかふかのお布団の中で過ごすのもいい、近くの道を緩やかにジョギングあるいはウォーキングしながら、見慣れた街の風景がいつもと少し違って感じられるのを楽しむのもいい、ゴルフ場の緑の中で「なーいすしょーっ!」なんて声を上げるのもいい(やったことないけど)■でも、僕たち、私たちは、例によって『文化祭』です。『中之島春の文化祭2016』、2日間のリハーサルを終え、いよいよ初日を迎えました。初日トップのダイナマイトしゃかりきサ~カスから、千秋楽大トリのスクエアまで、この2組は文化祭の顔ともいえる常連さんですが、全部で30組の中には初出演もしっかり5組いらっしゃいます。スタッフ渾身のプログラムです■毎年お声掛けする団体をリストアップする際にはスタッフみんな悩みに悩むわけで、「なんで今年は俺の(ワタシの)大好きな○○が出てへんねん!」なんてお思いの方がきっと大勢いらっしゃるとは思うのですが(実は僕だって少し思っている)、仕方ないのです。今のところウチでは2日間30組が体力的に限界なんです■それと、連続してたくさんのパフォーマンスを観ていただくという段取り上、20分という持ち時間、舞台装置や映像装置は使えないという制約があり、「それではウチの持ち味が出せないなあ・・・」という劇団などもありますから、そこんところもご理解いただきたくて・・・■なんて、ドピーカンなのに狭い事務所の中などにいると、気持ちがネガティブになってしまう。キーボード叩きはお開きにして、外の準備でも冷やかしに行ってきます!受付の開始は、本日11:30、明日は10:30です。1日通し券、ブロック券ともども、当日券の発売も行いますのでぜひぜひお越しください。外も中も楽しいよ!(艦長)


4月スタート!!

■新年度が始まりました。ABCホールでは、今日新たに朝日放送に入社してきた人たちを迎えるセレモニーが開かれています■そして私事ながら私・艦長はこの7月に満60歳に達するため、この会社の社員としてラストイヤーに突入しました。すごいねー。いろいろ考えることもあるし感慨にふけろうと思えばふけってもいいのですが、そんなこととは関係なく、先ほど「中之島春の文化祭2016」の予約がスタートしております。すでにお伝えしています通り今回初めて「1日通し券」に加えて「ブロック券」を設定、スケジュールやお好みに合わせてより気楽にたくさんの方にこのお祭りを楽しんでいただけるようにしました■おかげ様で!10時の時報と共に通し券もブロック券も予約数がどんどんどんどん伸びております。絶対観るねん!という方はお急ぎください。

■そしてもうひとつ。今日の夕方、ひみつの会合を開きます。数か月後に実現するはずの、素敵なプロジェクトに向けての打合せ。うまくいくといいな。情報は少しずつ、このブログなどで(艦長)

あす初日!

■別に期待はされていないとは思いますがブログご無沙汰しております、艦長です。さいきん椎間板ヘルニアの痛みがどこかに消えてしまったと喜んでいたら、どうやらぎっくり腰になってしまいました。いやはや、トシだなー。じっとしていると大丈夫なのですが、長時間座っていると一筋縄では立ち上がれません。さっき久しぶりに映画の試写会にお邪魔したのですが、上映が終わって場内が明るくなってもしばらく一人座ったままで...おまけに帰りのエレベーターで大失態。女性と二人きりになったのですが、何故かやけに警戒されたのです。外に出て「あっ!」・・・鑑賞中少しでも楽に過ごそうと、ズボンの前ボタンとベルトを外していて(自然にファスナーも半分下がる)、元に戻すのを忘れていたのです、とほほ。


■さて、ABCホール、久しぶりの演劇公演です。意外にも3年ぶりに当ホールに登場、京都を拠点に活動するベテラン集団・MONOの『裸に勾玉』、明日大阪初日を迎えます■この作品、今月5日から東京~名古屋と上演されていて、実は私、東京に出発される直前の京都の稽古場で通し稽古を拝見したのです。いやー、始まるや否や、2時間どっぷり劇世界に引き込まれました。箱馬や平台などを組み合わせた骨組みだけのセットで、役者さんは稽古着、もちろん照明は蛍光灯が点いたまま、というあくまで「稽古」なのに、です。新鮮な体験でした■これからご覧になるお客様の新鮮な驚きをわずかでも小さくするのは本意ではないので詳しくは書きませんが(自分も本番は未見だし)、まず舞台から聞こえる『音』ないしは『声』にやられます。そして、何より力強いストーリーが胸を打つ■MONOの全作品の作・演出を手掛ける劇団代表の土田英生さんは、人間や社会が抱える様々な問題を、いったん架空の設定に置き換え、シニカルな笑いと共に寓話的に描くことが多い。今回はそんな土田作品としては珍しく、場所と時間が現実の日本史の中で特定できる、『歴史物』なんです■時は3世紀半ば。中国の史書・魏志倭人伝の中で、強大な邪馬台国に抗い続けていると記されている隣国、『狗奴国』のある集落が舞台。日本の歴史区分としては弥生時代の終わり頃、しかも支配階級ではなく登場人物は皆庶民なので、まあ非常に原始的な暮らしをしているわけなのですが、この狗奴国の男女がみんな素敵なんですよ■しかし一見平和な彼ら・彼女らにも様々な苦難が降りかかってきて、それは歴史の流れに由来するものもあれば、自分たちの社会の問題もある。観るうち、私の脳裏に、この作品のキーワードとして浮かんできた単語は『寛容』でした。はっきり云えるのは、これはやはり現代の、私たちの物語であるということ■いつもながら達者な俳優陣の巧みな台詞に笑い、終盤の意外な展開に胸が高ぶり、そしてラストの・・・あ、もうこれくらいにします。MONO『裸に勾玉』ぜひ観てください(艦長)

MONO 『裸に勾玉』 作/演出・土田英生
裸に勾玉.jpg3月23日(水)    19:30
   24日(木)    19:30
   25日(金)    19:30
   26日(土) 13:00  17:00
   27日(日) 14:00

※当日券は開演1時間前より発売
※上演時間約2時間

『見巧者』という言葉が好き

■少し前のことですが、雑誌『上方芸能』の終刊が発表されました■「えー!?なんでなくなるの、貴重な存在なのに・・・」などという声がきっと数多く寄せられたと思います。よくある話ですが、お店にしても、劇場にしても、なくなると分かるとお客様が押し寄せる。なら、ずっと足を運べよって話で、『上方芸能』に関しては僕も同罪です。つまり、最近ずっと買ってなかった・・・■おそらく20代前半の頃からかなり長い期間、僕は『上方芸能』を書店で毎号必ず買っていました。全頁をくまなく読んでいたわけではありませんが、漫才・落語などの演芸、現代演劇についての批評などは熱心に読んでいたと思います■購読をやめた理由は忘れましたが、大好きだった連載が終わったのが一つのきっかけだったかもしれせん。それは、六代目笑福亭松鶴師匠の甥ごさんに当たる、和多田勝という方のイラスト付きエッセイです。「相惚れ大阪」とか、そんなタイトルだったと思います。ほのぼのした文体と絶妙の間で、艶っぽくしかも笑える、大阪の街とお酒と芸事に関する文章でした。和多田さんは若くしてガンで亡くなられています。ネット上の事典によるとそれは1994年、52歳になられたばかりのことです。連載が終わったのはもう少し前のことでしょう。あの頃。和多田さんが誌面から去り、また、自分も上方芸能の現場の一端に身を置く者として、記事に若干違和感を覚えるようになっていた気もします■雑誌業界の苦しさについてよく耳にします。部数の減少、相次ぐ休刊、廃刊・・・演劇や芸能関係の雑誌に関して云えば、「情報」つまり、これから行われる公演や上映・放映についてのPRのための媒体はまだ辛うじて全滅は免れていますが、事後の「批評」については壊滅状態なのではないでしょうか?専門家や見巧者の手による、作品のしっかりした評論は、芸術・芸能の発展には欠かせない存在です。新聞にはまだ劇評、芸能時評的なものが残っていますが、数は限られ、しかも全国紙においては東京で公開された作品が中心にならざるを得ません。関西に密着してきた芸能批評誌『上方芸能』の終わりは、案外大変なことなのかもしれません■実は、もうはるか昔のことですが、自分が参加している劇団の作品のことを『上方芸能』に何度か書いていただいたことがあります。年一くらいでしか公演をしない素人劇団のことですから、劇評ページの中心的題材であるわけはありません。ほんの2、3行、「あ、それから、こんな芝居もあった」くらいの扱いなのですが、それでも具体的に褒めてもらえれば、その喜びは何物にも代えがたいものでした。書く側にすれば些細な記述でも、当事者にとっては大変な励みになるのです。「たとえ読む人は少なくとも」と云うのは失礼かもしれませんが、活字による批評というのは、純粋な読者のためだけでなく、批評の対象となっている作者・演者の成長のためにも存在するのですきっと■『上方芸能』は今年の6月号(通巻200号)で終わりです。雑誌『上方芸能』はなくなっても、上方の芸能はなくなりません。はて、何か自分に出来ることはないのか、ふとそんなことを思ってみたりもするのです(艦長)

閑古鳥(笑)

■なんだかこの2月はびっくりするほど予定表がスカスカで、ABCホールどうしちゃったんだろう?って感じなんですが。もともと冬の年明けは舞台の数が少ない上に、仮予約的な物件が複数なくなっちゃったり何やかやで、実は今日開催の映画上映会を最後に、今月はほぼ何もない状態です■「この季節はあまり芝居打ちたくない」というプロデューサーや制作さんの声をよく聞きますが、なるほど、つい先日自分が関わった小さなイベントでも、自分も含めメンバーの半分が風邪ひきでした。ふつうの風邪ならまだしも、もし主要キャストがインフルエンザにかかったりしたら、公演中止も考えないといけません。そんなリスクは出来ることなら背負いたくない、ってことですよね。体調管理も仕事のうち、とはよく云いますが、不可抗力でうつされちゃう場合もあるしなあ■というわけで、本格的にいつもの当ホールらしくなるのは、3月の恒例「大阪アジアン映画祭」から。プログラムがついに発表されましたので、間もなくこのウェブサイトにも掲載予定。その後はすでに発表されているMONOさんの公演があって、次第にいつものリズムを取り戻せそうです■春よ来い、です(艦長)

謹賀新年

あけましておめでとうございます。

■もう新年も6日目。そう云えばかつて担当していたあるテレビ番組の司会者が、年始1回目の放送の時には必ず、「今年も残すところあと360日」なんてこと(ギャグ)をおっしゃってましたねー。今年も言わはるかな?必見です、、、、■ABCホールは、10日(日)の桂かい枝さんの独演会で本格スタートです■そうそう、落語と云えば、他局ですけど三が日にやってたドラマ『赤めだか』、良かったなー。久し振りにドラマを観て「いいもの観た」と思いました■ご存知の方も多いと思いますが、原作は、今最もチケットの取れない落語家といわれる立川談春さんの自伝エッセイ。17歳で立川流家元・立川談志師匠に入門し、二ツ目の昇進試験に何とか合格するまでの、彼と同門の若者たちの苦闘、天才落語家・立川談志との不思議な交流を描いた作品です。談春役が嵐の二宮さん、そして談志役がビートたけしさん!■落語界の巨人を漫才界の巨人が演じる、これぞお正月特番に相応しい豪勢な重箱の如きスペシャル感(・・・えと、二大スターの姿がオーバーラップすることを重なった重箱に喩えたいんですが上手く書けない・・・)!始まってしばらくすると、談志役は誰がどう考えてもたけしさん以外にあり得ないという思いにとり憑かれます■普段は信じられないほど我儘でマイペースなこの師匠がまたこれ、要所要所でいいこと言うんですよ。私の胸にもズシリとくる言葉、勇気づけられる言葉、まだまだ頑張んなきゃ、と思わせられる言葉が一杯でした。普段は、「テレビドラマに生き方なんか教わりたくないよ」なんて思ってる擦れっ枯らしなんですけどね。原作読み直してみよう■あ、あと『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』も良く出来てたなあ。今週末、私的には今年の観劇初めとなるわけですが、これも楽しみだなあ。とにかく、テレビでも映画でも演劇でも、良い作品にたくさん出会いたいなあ。で、いっぱい吸収して、自分も何か作らなきゃなあ。
■2016年がよい年になりますように。お互い頑張りましょう。よろしくお願い申し上げます(艦長)

レトルト版「智恵子抄」、金曜から!

■いやー、M‐1グランプリ、やっぱり盛り上がりましたね。2010年の年末を最後に5年ぶりの復活、しかし関西地方のみならず首都圏でも堂々たる高視聴率を獲得しました。今回は審査員が歴代チャンピオンの代表9人ということになり、大御所あるいはカリスマ的なお笑いタレントが一人も画面に登場せず、司会の今田さんが全出演者中最もベテラン、という布陣でした。そいういう面で結果(数字)を心配する向きもあったはずですが、それを杞憂に終わらせたのはすごい。賞の権威と緊張感を高める演出の技術も、他のお笑いコンペティション番組とは一線を画するレベルだったと思います。さすが!■戦いは、サンドウィッチマン以来2組目となる、トレンディエンジェルの敗者復活からの優勝で幕を閉じました。僕も最初は意外だったのですが、3日を経た今はこのドラマの流れがよく分かる気がします。彼らが準決勝で一度敗退した理由も、視聴者の投票によって復活した理由も、そして新しい陣容の決勝審査員たちに高評価を得た理由も、です。つまり・・・ここからはあくまで、現在は外野のお笑い好きに過ぎない僕の私見です■準決勝までの審査員は、芸人ではなく、放送作家やプロデューサーなどが務めます。かつてその「中にいた人」としてはっきり云えるのは、所属事務所や人気・キャリアなどに関係なく、審査があらゆる段階で常に公正に行われていることです。しかしやはり彼ら審査員は職業柄、その多くが、『緻密に計算された笑い』をリスペクトする傾向にあるのです。設定やボケの飛ばし方がいかに斬新で意外性があるか、とか、ツッコミの語彙がいかに豊かであるか、とかです。逆に、『勢い』や一発芸的な『決まりフレーズ』、『合わせギャグ』はやや軽んじられるといっていいと思います■歴代のM-1チャンピオンたちは、計算し尽くした濃密な4分間で栄冠を勝ちとってきた男たちばかりです。やや図式的に過ぎるかもしれませんが、今回決勝の審査員となった9人の王者は、『自分たちにない資質』、『自分たちには出来ない芸』をトレンディエンジェルに見たのではないでしょうか。実際に板の上に立っているわけではない準決勝までの審査員とは違い、強烈なビジュアルと勢いだけに映りかねないトレンディエンジェルの芸が、いかに強靭で実戦的であるか(視聴者の投票による敗者復活戦の結果がその証明です)、彼らが最もよく実感できたのではないでしょうか。奇しくも、歴代優勝者の中で唯一あの場にいなかったアンタッチャブルだけが、トレンディエンジェル寄りの芸の持ち主といえそうです。ザキヤマさんがあの席に座っていればどのコンビに投票していたか?マニアックな妄想かもしれませんが、とても興味深いのです■正直に云えば、最終審査の瞬間僕は、『え!ジャルジャルやろ!?』と思ったのです。全体でいえば、トップ出番のメイプル超合金が一番のお気に入りでした。でもこんな風によく考えれば、久しぶりのM-1GPの結果、やっぱりあれが正解なのかなあ、とも思います■このズレは僕と世の中のズレであり、今となっては粛々と受け入れるしかない。好みや生き方は今更変えられないしなあ・・・ちょっと大袈裟かもしれないけれど、そんなことまで考えてしまいました。M‐1には、やっぱり人生の機微があります。とほほ。
■さて!
ABCホールはお久しぶりの劇団レトルト内閣、今朝劇場入りされ、金曜日に『まことに神の造りしをんな‐智恵子抄‐』初日を迎えます!おかえりなさいませ!(艦長)

劇団レトルト内閣 『まことに神の造りしをんな ‐智恵子抄‐』
 
12月11日(金)       19:30
智恵子.jpg     12日(土) 15:00 19:00★
     13日(日)13:00 17:00☆

★アフターイベント「リーマン俳優こみたおのリーマン講座」
☆ 〃       「安定志向(※)のネタ披露」
     (※今年のM‐1にも参戦した劇団内女性漫才コンビ)

お笑い3連チャン

■今日10/17(土)は、エレキコミック第25回発表会『東京』、明日10/18(日)は、『オクラホマ演芸ホール』、そして10/19(月)は『山里亮太の140』。時々こんな巡り合わせになることがあるのですが、ABCホールでお笑いライブが続きます。バラエティも豊かで、東京のコンビ、北海道のコンビ、大阪でデビューし今は東京で活躍するピン芸人・・・と思わず書いてしまいましたが、山ちゃんは南海キャンディーズという立派な漫才コンビのメンバーでした!■先日放送された今年の『キング・オブ・コント』決勝では、まだまだ無名の若手・コロコロチキチキペッパーズが衝撃的な優勝を果たし、復活したM-1グランプリの予選も進行中とのこと。年末に向けてお笑い賞レースも盛り上がってきました。賞とは関係なくても、これから年末年始にかけては、レベルの高いネタ番組、毎年ユニークな新人の発掘に貢献している番組がいくつか放送されるはずです■とっても楽しみなのですが、注意して観ていると、同じ演芸番組でも、芸人さんたちが、言葉は悪いですが「流している」感じの番組と、勝負をかけて「調子を合わせてくる」番組があることが分かってきたりします。そこを見極め、厳選した上で番組チェックをするのも、僕ににとってはお笑い鑑賞の醍醐味だったりするのです。さて、今年一番大きな『爪痕』を残す芸人さんは果たして誰なんだろう?■それはともかく、間もなくエレキコミック、1回目のスタートです!(艦長)

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